ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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『グレムリン』× アディダスのスペシャルなスタン・スミスが登場、オリジナル スタン・スミス「クリスマス・モンスター」!

ぼくはもうこの二十年くらい、普段使いのスニーカーはアディダスと決めている。 そして、大抵はアディダス・スタン・スミス(Adidas Stan Smith)。 [アディダス] スタンスミス Originals STAN SMITH M20324 ホワイト/グリーン 22.0cm [並行輸入品] メディア…

「バッファロー・ビル」事件の一年後を描いた『羊たちの沈黙』シリーズ最新ドラマ、レベッカ・ブリーズ 主演『クラリス』。

映画を、年間にすごい本数観ている人々がいる。 映画評論家のように仕事の場合もあるだろうし、趣味もあるだろうし、あるいはウェブログを書くために必死で観続けているというケースもあるに違いない。 ぼくは、大学生の頃には本当に日に三本とか四本とか映…

呪われた銀貨が巻き起こす超常現象の謎とは!?アレックス・デ・ラ・イグレシア監督『30コインズ』

文部科学省の調べによれば、日本国民の約78%が、「ユダ」、と聞いてまずはじめに頭に浮かぶのが、武論尊と原哲夫による199X年漫画『北斗の拳』だと答えているという。 北斗の拳 全15巻・全巻セット (集英社文庫(コミック版)) 作者:原 哲夫 発売日: 2006/04/…

超紫光線の恐怖、あるいはブラック・ラグーン・フィフティー日記。

テキーラを炭酸で割って、日記を書き始める。 この数日の特筆するべき事柄、体重が50キロを切った。 体重を落とそうと思っているわけではないのだけれど、この一ヶ月ほど、たぶん毎日10キロはランニングをしている。けれど、梅雨が明けて日差しが強くなり、…

リドリー・スコットによる新たな伝説の幕開け、SFドラマシリーズ『レイズド・バイ・ウルヴス』(Raised by Wolves)

イギリスの映画監督、サー・リドリー・スコット(Sir Ridley Scott)が製作総指揮および監督(エピソード1 & 2)を担うSFドラマシリーズ『レイズド・バイ・ウルヴス』(Raised by Wolves)の予告編がついに公開された。 Never underestimate the strength of…

赤いフレーム

ネット上に掲載されている県警の防犯情報の事例に、この二ヶ月ほど、こんな内容が多数見受けられた。 「真っ赤なフレームの眼鏡をかけた男性に、突然声をかけられた。」 どんな内容の話で声をかけられたのか、その前後になにをされたのか、それは記載されて…

あの日から続くもの。

今から二年と数ヶ月前のある日、ぼくは湖のほとりで、その初老の紳士とはじめて言葉をかわした。 紳士という表現は、あまり当てはまらないかもしれない。その出で立ちはとてもポップで、髪の毛はたくさんの白に適度に黒が混じった短髪、色彩豊かだが上品な色…

雨の中の、赤い日記。

雨がやまない。 この数日、部屋の中が陰鬱な水気を帯びていて、気分的に耐えられなくなる。 気分を変えるために、図書館へ向かう。 数日前に日記に書いた内容を含む書籍を探すためだった。 目当てのものがふたつともあり、それを借りて暗い雨の中を歩いて帰…

枝角を持った“ウェンディゴ”という名の怪物、スコット・クーパー監督『アントラーズ(ANTLERS)』

「対人恐怖症」という一種の精神障害があるが、それが日本における「文化依存症候群」であるという事柄をつい最近になって知った。 文化依存症候群というのは、ある地域、民族、文化環境下において発生しやすいとされる精神障害を指す言葉である。昨今におい…

永遠のジェノベーゼと、脇腹に刺さったロンギヌスの槍日記。

今日の夕食は、ベーコンとタケノコを入れたジェノベーゼのスパゲティと、鶏胸肉のオレガノな炒めもの。あとレタスとか、チーズとかパンとか、ワインとか。 見切り品で買った大量のきゅうりが冷蔵庫の中で腐りだしていて、少しだけパーティープールになってい…

眠れる闇の雨音と、暗い水辺のマーメイド日記。

今朝起きたのは午前九時十四分だった。 ほんとうはもっとずっと早くに目が覚めていた。六時前からずっと目覚めていたのだけれど、起き上がるキッカケを失ったままずっとベッドの上でまどろんでいた。 そのまどろみの中で、たくさんの奇妙な夢を見た。 世界で…

螺旋の先にある空間、消されつつある黒猿陰謀日記。

三日経っても覚えている夢を、書き綴ろうと思って、いま筆を動かしている。 記憶は徐々に消え去ってゆきつつあるので、ディテールは荒いし、唐突に終わるかも知れない。 どこかの土地、宗教施設だったらしい遺構みたいな場所、いちおう観光地のようだが、長…

これでウイルス対策は万全、モンスターな素敵マスクカタログ。

新型コロナウイルスの影響で、この数ヶ月、ほとんどの人々がマスクをしている。 ちなみに、このウイルスの公式名称は、severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 で、その略称が SARS-CoV-2 だそうである。そんでもって、疾病の名称が coronavirus d…

あんドーナツ、緑のドーナッツ百足日記。

早朝に起きて、まだ暗いうちに湖の畔を走ろうと思ったけれど、なんだか嫌な夢にうなされて、ベッドから起き上がったのはもう日がずいぶんのぼった後だった。 この頃やけに、嫌な夢を見る。その苛立ちが、不安や悲しみが、真昼に溶け込むくらいの、本当に濃い…

無意識の殺意と、アンダーポイズン日記。

ぼくが部屋の外に放った、花束から現れたイモムシは、玄関の近くで誰かに踏み潰されて、体内の臓器みたいなものをぶちまけて死んでいた。数日前の出来事だ。 いまでもその死体が、そこにある。 なかなか大きな罪悪感があった、もっと別な場所に放つべきだっ…

アルジャーノンに花束を、たぶんそんな日記。

花束をもらう機会があって。 でもぼくは花束なんてもらうのが嫌いでさ。 いや本当に、真剣な意味があって手渡される花束ならもちろん、嫌ではないのだけれど、いわゆる形式的に花束でも渡しておけばいいだろうっていう、そういう花束が大嫌いで。 そんなもの…

田舎の酒屋にはテキーラなんて売っていない、あるのは密造のウォッカとジンくらいだブルシット日記。

今日ふと思ったんだけれど、ぼくはいますごく自由な時間の中にいる。 まあ、常に、いつだって自由な時間の中にはいるんだけれど、いまはな〜んにも気にしなくてもいい日々が少しだけ目の前にある。でもそんな時でも、なんだかわりと規則正しい生活を送っちゃ…

自己嫌悪、そして誰もいなくなったクリスティー日記。

例えばきみが苦しでいる時に、そしてその苦しみが自分だけではまったくどうにもならなかった時に、たぶんきみは誰かにその話をするかも知れない。話をして、その流れで助言を乞うこともあるだろうし、助けを求めることもあるだろう。 ぼくのいままでの経験も…

おおよそ、ゼロ日記。

今日は日記を書く。 誰がなんと言おうと、まあもちろん誰もなにも言わないけれど、いや誰かが何かを言うかも知れないけれど、そんなことは知らねえ、今日の日記を、ありのままに出来るだけ正確に書くと決めたのだ。 いまこの日記を書き始めたら雷鳴が轟いた…

ロスト・ラビュリントス、あるいはミーノータウロス消失日記。

昨日の夜、眠ったのがいつなのかが、わからなかった。 ある瞬間、気が付くと、食後の洗い物もすべて終わらせてあったし、部屋の電気もすべて消してあった。真っ暗闇の部屋に立っていた。はっ!と思って、「もう眠らなきゃ!」と洗面台で歯を磨きだした。 で…

タトゥー 後編 其ノ弐

西アフリカ奥地の森のなかに住むある部族には、生まれながらにして体に模様を持つ子どもたちがいたという記録が残っている。 体の模様に関する一般的な考察によれば、いわゆる原始の入れ墨に関して、その起源は外的な要因による偶発的な身体への着色(傷や怪…

タトゥー 後編の其一

カリンがいなくなってから、ぼくは日常とは何かということを、狂った猿のように繰り返し繰り返し考え続けた。いや違う、まだ狂う前だから考え続けたのかもしれない。ぼくはまだ狂った猿ではないから、考え続けられたのかも知れない。 狂ってしまったほうがど…

タトゥー 中編

カリンがいなくなってから二年と少しが経った。 二年と少し前のあの日、「八時くらいにきみの部屋にいくね!」というメッセージを最後に、カリンはぼくの前から姿を消した。消えてしまったのが、ぼくの前からだけなのか、あるいはこの世界からなのか、それは…

タトゥー 前編

『これは宝物の場所を印した地図なんだよ。』 カリンは目を閉じてシャワーの水を頭から浴びながら、小さな声でそう言った。浴槽の湯に体を半分沈め、湯気に煙るバスルームの天井を見上げていたぼくは彼女の方に目をやった。 「母さんが、いつも幼いわたしに…

サケブナス、ゴラアナ日記。

近所の高台に稲荷神社がある。 この地に暮らし始めてから、もう何度も何度もその稲荷神社には足を運んでいるが、それはいずれも昼間でさ、夜に行ったことがないなあと、ふとこの夜更けに思う。 ちょっと、いまから行ってみようかなって・・・。 ぼくは神道や…

悪夢と猫夢と、ミッドナイトゴダイヴァ日記。

きょう、小さな区切りを迎えた。 花をもらって、チョコレートと日本酒をもらって、半分の作り笑いと半分の本当の笑みを浮かべて、その後、家路についた。 そしてビリー・アイリッシュを聴きながら黙々と夕食を作り、気が付けば夜の十時前、やや古いアメリカ…

二百年後にワンダーウーマンと朝食を、ってジャスティス日記。

平等という言葉があって、あるいはそういうシチュエーションを求められる機会はアホみたいに多くて。そして、平等なんてことの意味も、言葉の意味すらもまったくわかっていないアホどもから、そういうことを無駄に畳み掛けられることが、この数年しばしばあ…

カーテンの隙間から見える白い羽のようなものは、あれはいったい日記。

ぼくの守護天使のひとりが、ある時こう言った。 「長く生きたくなんて、ないんだもん。どう生きるかなんて、わたしが決めることでしょ、そろそろ死にたいのよ、そんなこと、勝手にさせてほしいの。」 ぼくも、そう思う、大いにそう思う。 命を、その周辺のな…

ジョン・ドー・ドリーム・ダイアリー、あるいはフー・アー・ユー日記。

夜見る夢の中で、夜じゃなくてもいいんだけれど眠っている間に見る夢の中で、「あっ、これは夢の中なんだ」と認識して、夢の中での行動を少し自由に制御できるようになったことをきっかけに、体に異変が起きるようになった。 いまが、ここが、夢の中だと認識…

消えかけた声と、ボトルいっぱいの蒸発した涙日記。

もう、何ヶ月になるのかなあ、毎日夕飯を作りながらビリー・アイリッシュばかり聴いている。そして歌っている。 厳密に言うと、時々マルーン5とかブルーノ・マーズとか、アデルとかサム・スミスとか聴いて、歌っているけどさ。なんだか断然ビリー・アイリッ…