ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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ロスト・ラビュリントス、あるいはミーノータウロス消失日記。

昨日の夜、眠ったのがいつなのかが、わからなかった。

 

ある瞬間、気が付くと、食後の洗い物もすべて終わらせてあったし、部屋の電気もすべて消してあった。真っ暗闇の部屋に立っていた。はっ!と思って、「もう眠らなきゃ!」と洗面台で歯を磨きだした。

 

でもそれは、いちどベッドに潜り込んでしばらく眠ったずいぶん後だったらしく、それになぜ気が付いたかといえば、寝室にゆくと整えたはずのベッドがグチャグチャだったことと、時計を見たら朝方だったからだ。

 

たぶんその随分前に、洗い物を終えて、歯も磨いて、ベッドに潜り込んで、眠ったのだと思う。

 

でもなぜか、夜明け前にぼくは部屋の中に立っていて、これから眠るのだと思っていた。

 

そういう感覚っていままでまったく経験したことがなかったから、怖かった。

 

なんだったのか?

 

なにかぼくの体に不具合が起きているのか。

 

おそらくは眠る直前、まだ覚えている段階で、ぼくはある友だちにFacebookでメッセージを送っている。

 

それは覚えているけれど、メッセージを書いたことは覚えているけれど、次の日、その友だちからメッセージが届いていることを示すアラートを見た時に、いったいどんな内容を書いたのかが、不明瞭だった。

 

友だちに送ったメッセージは、こうだった。

 

なんか、ぼくは常に迷宮にいるんです。時々ミノタウロスに追われながら、何かを目指して走ってはいるけれど、ここは迷宮だったなって、ふと足を止めることがある。でも、瞬間を生きることに関しては、たぶん誰にも負けないんじゃないのかな、って思うこともある。そんな日々です。

 

これを読んで、改めて思った。

 

ぼくは迷宮にいるんだ、って。

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