消えかけた声と、ボトルいっぱいの蒸発した涙日記。
もう、何ヶ月になるのかなあ、毎日夕飯を作りながらビリー・アイリッシュばかり聴いている。そして歌っている。
厳密に言うと、時々マルーン5とかブルーノ・マーズとか、アデルとかサム・スミスとか聴いて、歌っているけどさ。なんだか断然ビリー・アイリッシュなこの頃。
人とほとんど言葉を交わさなくなって久しいぼくの声は、完全に枯れ始めていて、どのくらい声がちゃんと出るのかも、いまではよくわからなくなった。歌もまともに歌えなくなった。
大学の頃には、酒を飲んではバリバリカラオケ三昧な日々で、大学のグループの中では声がかっこいい王にも選ばれたりしてさ、とにかく歌ってばかりいた。
よくよく思い返せば、小学生の頃から父の影響で洋楽ばかり聴いていたぼくは、毎日下校の際にスティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソンの曲を口ずさんでいた。当時はぜんぶ耳で聞いた聞き覚えだったけれど、いまでも割とちゃんと歌える。
超極短期間、パンクバンドのボーカルに抜擢されて、ピストルズのカバーをしていたこともあったなあと、いま思い出した。
ただ、いまや、声はずいぶんかすれている。声を発しないと、声は出なくなんだよ、知っていたかい、諸君?
ぼくはそれを身をもって体験している。
でもさ、ビリー・アイリッシュってわりとハスキーな声質なので、声の出ないぼくが歌っていても、自己満足としてなかなかいい感じなのだ。
「idontwannabeyouanymore」って曲がすごく好きでさ、その曲だけリピートして聴いているわけじゃないんだけれど、かなり歌えるようになっちゃった。
If "I love you" was a promise
Would you break it, if you're honest
Tell the mirror what you know she's heard before
I don't wanna be you anymore
そんな日々さ。