ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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2020-07-02から1日間の記事一覧

タトゥー 前編

『これは宝物の場所を印した地図なんだよ。』 カリンは目を閉じてシャワーの水を頭から浴びながら、小さな声でそう言った。浴槽の湯に体を半分沈め、湯気に煙るバスルームの天井を見上げていたぼくは彼女の方に目をやった。 「母さんが、いつも幼いわたしに…

サケブナス、ゴラアナ日記。

近所の高台に稲荷神社がある。 この地に暮らし始めてから、もう何度も何度もその稲荷神社には足を運んでいるが、それはいずれも昼間でさ、夜に行ったことがないなあと、ふとこの夜更けに思う。 ちょっと、いまから行ってみようかなって・・・。 ぼくは神道や…