ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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小説-短編

聾のもの

朝七時にたっぷり過ぎる朝食を摂り、食後の洗い物を済ませてから洗濯機の中に汗にまみれた衣服を叩き込み、洗濯を開始する。轟々と唸りを上げる洗濯機の音と窓の外から流れ込んでこんでくる初秋の涼やかな風がやけに相性良く感じるのは、巨大な滝壺にいる感…

聴唖のもの

「ケンジ、おまえあのこと誰かに話したか?」 「話してないよ、だって話したって誰も信じないだろ。」 「ユキトは話したのかよ?」 「いや、話してはいないんだけど、昨日ネットで調べてたらちょっと関係ありそうなことをブログで書いてる人がいたんだよ。」…

盲目のもの

秋を目の前にしたある日曜日の夕暮れ時、私は妻に頼まれた買い物をするために近所のスーパーマーケットに歩いて向かっていた。その途中、地元で黒山道と呼ばれている小さな切り通しの道に差し掛かると、木々に覆われた薄暗い道のど真ん中に、キツネ色の短パ…

ありふれた恐怖

開け放たれた窓の外から部屋の中に吹き込んで来る風には、どんよりとした微睡みのような生温かい水分が多量に含まれていた。 台所のガスコンロの脇の壁に油性のマジックで殴り書かれた文字を残してサチコが姿を消してからちょうど48時間が過ぎた。 私は今、…

耳の中の違和感と、本当はコワい真夏の心霊写真交換会の話。

関連する物語:邪教徒の影を匂わせる、本当はコワいトンネルの話。 トンネルを訪れた日の夜を境にして、ぼくは就寝後に毎晩、真夜中の二時過ぎになると必ず左耳の奥に虫が入りこんだような異物感を感じて飛び起きる日々が続いていた。 耳の中に羽を持ったハ…

邪教徒の影を匂わせる、本当はコワいトンネルの話。

関連する物語:普通の人間霊と野生の人間霊と、もっと高いところにいる本当はコワい霊の話。 トンネルに足を踏みれたぼくが、その異常な冷気や湿度を差し置いてまず感じたことは、暗闇の中を満たしている言葉で表現することの出来ない匂いのようなものだった…

普通の人間霊と野生の人間霊と、もっと高いところにいる本当はコワい霊の話。

関連する物語:デジタルカメラに搭載されている、本当はコワい制御機能の話。 キルクの運転するずいぶん旧型のハイエースで目的地のトンネルに向かう二時間ほどの間、ぼくは助手席に座ってキルクの語る様々な話にずっと耳を傾けていた。 「パパは、もうずい…

デジタルカメラに搭載されている、本当はコワい制御機能の話。

前回まで:目に見えている非日常と、目に見えていない本当はコワい日常の穴の話。 「これって、人口のトンネルなんですか・・・?」 今はほとんど使われなくなったような路面の荒れ果てた山間の旧道を一時間ほど徒歩で進んでいた二人の前に姿を現したのは、…

目に見えている非日常と、目に見えていない本当はコワい日常の穴の話。

前回まで:山頂の不気味な無縫塔と、本当はコワいOZUNOの話。 オズに指定された日曜夜10時の5分前にOZUNOのウェブサイトにログインすると、キルクというハンドネルームを持つ管理者がすでにチャットに待機していた。 その表示を確認してからぼくは一旦ノート…

山頂の不気味な無縫塔と、本当はコワいOZUNOの話。

前回まで:ねえきみ、本当にコワい心霊写真って撮影したことあるかい?の話 OZUNOで共有されている様々な心霊スポットの情報に毎夜酒を飲みながら目を通すという日々が一週間ほど続いた。 OZUNOに参加しているメンバーは公表としては33人という実に少ない数…

ねえきみ、本当にコワい心霊写真って撮影したことあるかい?の話

トンネルの前まで辿り着いた頃には、すでに午後三時をまわっていた。 その日の空は呆れ返るほど幻想的な晴天で、かつて空に雲というものが浮かんでいたという事実が記憶から抹消されるほどに、まったくと言っていいほど雲ひとつない青々とし過ぎた夏空だった…

ピンク色の穴が空いている、本当はコワい入江の話。

私はあの入江の浜辺に立っている。 時刻は夕暮れ時なのか、空の半分が人の薄皮一枚めくった下にある生々しい肉のようなピンク色をしていて、もう半分は火葬場の煙突から立ちのぼる煙のような斑の灰色をしている。 私の周囲には何かが焼け焦げたような強い匂…

庭の隅に隠された秘密と、本当はコワい岩場の主の話。

前回まで:入江の沖にある、本当はコワい岩礁の話。 窓が開け放たれた縁側の先の庭からは、わずかに潮の香りを含んだ海から吹く強い風が、家の中に向けてゴウゴウと音を立てて流れ込んできていた。 「それからがなあ・・・。」と呟いた祖母の話の続きが一体…

入江の沖にある、本当はコワい岩礁の話。

「なあバアちゃん、あの入江、今でもまだ地元の人は寄り付かんのか?」 「そりゃ寄り付かんだろうなあ。あんなおぞい場所には誰も行きたがらんだろう。」 お盆シーズンの混雑を避けるために少し早めの夏休みを取った私は、墓参りを兼ねて父方の祖母が暮らす…

ダンテの名を持つ喫茶店と、本当はコワい絵画の失われた記憶。

前回まで:知らないはずのメールアドレスに届く、本当はコワい知人のメール。 午前9時ちょうどにイグチさんの自宅前に到着し、玄関に備え付けられたインターフォンのチャイムボタンを押すと、「は〜い!」というイグチさんの奥さんの声が家の中から響いてき…

知らないはずのメールアドレスに届く、本当はコワい知人のメール。

前回まで:部屋の中に何かが祀られている、本当はコワい格安賃貸物件。 部屋の床に寝そべってぼんやりと天井を眺めながら微睡んでいると、シャツの胸ポケットに入れたまま取り出すのを忘れていたスマートフォンが「ブルルッ」と一度だけ大きく体を震わせた。…

部屋の中に何かが祀られている、本当はコワい格安賃貸物件。

「えっ、1ヶ月3500円、嘘でしょ?」 私が妻のモミとの別居を余儀なくされたのは、まだ梅雨もあけ切らない7月はじめのことだった。最終的に離婚という決断をするかしないかを判断する前に、しばらく離れて暮らす時間を持つべきだという提案を出したのはモミで…

神社脇の池にいる、本当はコワい緑色の物理学者。

2017年7月4日午前3時52分、グズグズと爛れたような湿気を帯びた夏の夜はまだ明けていなかった。 昨日、久しぶりに再会した同郷の友人と午後の早い時間から酒を飲みはじめた私は、気が付くと自宅の玄関先に突っ伏していて、妻が私の体を激しく揺さぶっていた…

本当はコワい夏の逢魔時と、背中を曲げるドッペルゲンゲルの話。

ズボンのポケットに入れたスマートフォンを引っ張り出して時間を確認すると、午後6時を少し回ったところだった。この頃随分と日が長くなり、冬場ならとうに闇に包まれている窓の外はまだ水色と薄橙色の光が我が物顔で寝転んでいた。 私が台所で牛スジを煮込…

森にある井戸跡の不気味な噂と、本当はコワい通り魔事件の真相。

私の自宅から最寄りの駅まで最短で向かう道程の途中に、必ず通り抜けなければならない小さな森があった。 かつては土地を治める大名の別荘地だったと言われているその森には、その中心を横切るようにして木々に囲まれたトンネルのような趣の遊歩道があり、 …

アリゲーターガーの湖

まだ日の上がらない早朝に私が目を覚ますとサエはもうベットの横にはおらず、台所の方から朝食の香りが漂ってきていた。 昨夜のアルコールがまだ背中や首元にへばり付いていて、時折私の耳をかじったり肩をギュウと抓ったりしていた。私はそのアルコールをゆ…

謎の幻覚性毒成分を持つ、本当はコワい海洋棲軟体動物の話。

無理矢理に参加させられた会社の飲み会から嘘の都合を理由に早々と退散して、ひとりで時々飲みに行く場末の薄汚れた居酒屋のカウンター席に座って粗悪な日本酒を飲んでいると、席をふたつ挟んで隣に居合わせた20代くらいに見える若い女性から声を掛けられた…

叫び声を聞くと死ぬコワい生き茄子と、世界から脱出するための邪悪な穴の話。

前回までの物語 第1話:封鎖された廃墟公園のコワい噂と、悲鳴を上げる奇妙な薬草の話。 第2話:本当は怖い謎のゲーム『ガフゴーラ』と、懐かしのゲーム機“ストレンジコンピュータ”の話。 あちこち旅をしてまわっても、 自分から逃げることはできない。 - ア…

本当は怖い謎のゲーム『ガフゴーラ』と、懐かしのゲーム機“ストレンジコンピュータ”の話。

前回までの物語 封鎖された廃墟公園のコワい噂と、悲鳴を上げる奇妙な薬草の話。 ちょうど朝が、その日がどんな一日になるかを示すように、少年時代はその人がどんな人間に育ちゆくかを示す。 - ジョン・ミルトン - パラダイス・ロスト トオルがマンドラゴラ…

封鎖された廃墟公園のコワい噂と、悲鳴を上げる奇妙な薬草の話。

彼女はしかつめらしく魔法書をひらくと、生きた蕪みたいな子どもを大きく立派に育てるためにはどうしたらよいかを、もう一度そこに確認しようとした。 - アヒム・フォン・アルニム『エジプトのイザベラ』 - 荒れ果てた場所 今年で小学六年生になる幼馴染みの…

部屋が異常に寒い時に確認すべき、風呂場の地下にあるコワい空洞の話。

近所の精肉店で牛の生レバーを買い終えて家に帰宅すると、やはり部屋の中がやけに寒かった。 もう夏も間近だというのに家の中が異常に寒くないかと、ことさらに妻が強く訴えだしたのは、今朝のことだ。 部屋は集合住宅の一階にある鉄骨コンクリート製の築40…

黒い給水塔

窓の外に給水塔が見えた。集合住宅の屋上にそびえ立つ給水塔が、日が暮れかけた時間に黒い鎧をまとった騎士の如き姿をこちらに向けていた。 この部屋で暮らしはじめて、あの黒々とした給水塔に気付いたことがあっただろうか。生き急ぐ柿の木はあった。遠くに…

第4話「耳鳴り」- 昨日の神話

ちょうど一ヶ月前の午後四時頃だったと記憶している。居間の畳に寝転んで浅い眠りに落ちていた私の耳の中に何かが入り込んだようだった。あの時、夢と現を行き来している私の右耳の奥に羽音のようなものが響き渡り、その後すぐに僅かな痛みが生じた。その音…

第3話「悪魔」- 昨日の神話

友人の三浦から雨の降る土曜日の午前中に電話があり、これから池袋に靴を買いに行くので付き合ってくれないかと言われた。その日は特に用事はなかったが、朝から強い雨が降っていたので外出をする気分ではなかった。朝6時に目を覚まし、トースト1枚と山盛り…

第2話「テレビ」- 昨日の神話

東北で大きな地震があった頃、ぼくは東京のど真ん中の超高層ビルの中のオフィスでデザインの仕事をしていた。 あの頃の日々は表面的あるいは物質的には充実していたように思うが、実際のところ精神面では多様なストレスに塗れていて、仕事の内容に関しても得…

第1話「鳩時計」- 昨日の神話

全国にフランチャイズ展開する街でよく見掛ける喫茶店でアイスコーヒーをすすりながら、その人は唐突に時計の話をはじめた。 世の中にはたくさんの時計がある。そのすべての時計の役割というのは、基本的に言えば“時を刻むこと”だということはおそらく変わら…

バジリスク

Thine eyes, sweet lady, have infected mine. - William Shakespeare - 月曜日の朝、関節に走る激痛で目を覚ました私は、39度の熱を出していた。妻の運転する車で近所の内科に行き診察を受けると、インフルエンザだと診断され即効性のあるという吸引型の薬…

あなたの街にもあるかもしれない、黒い魚が建てた本当はコワい教会の話。

「1531年、エルパッハ近くの北海でひとりのメーアマンが捕らえられた。その男はローマ教会の司教のような姿をしていた。」 - ハインリッヒ・ハイネ - 妻と激しい喧嘩をした土曜日が明けて、ソファーで一夜を過ごした私が目を覚ましたのはもう正午をまわった…

雨と花の苦痛

恐怖や不安は唐突に心に芽を出し、凄まじいスピードで成長して、花を咲かせる。 些細な日常には恐怖や不安の種が、空中に舞う禍々しいダニのように溢れていて、なんてことのない微塵な切っ掛けで心の隙間に入り込んで、そのどこかにしがみ付く。 恐怖や不安…

空間の温度変化で、そこに何かがいることを知る。

風呂場から聞こえてきた奇妙な音の正体を確かめるためにビデオカメラを持って風呂場に向かうと、そこには寝室から消えたクマのぬいぐるみが横たわっていた。 関連動画:風呂場から聞こえる不可思議な音が、本当は恐いヤミゴラの入り口な可能性。 厳密に言え…

風呂場から聞こえる不可思議な音が、本当は恐いヤミゴラの入り口な可能性。

2016年11月2日、現在は午前中だが、居間での何かが焼けるような臭いが今日は漂っていない。けれど先ほどから、風呂場の方で何かバチバチという壁がきしむような音が何度か響いているのが耳に届いた。冬場の冷え切った風呂場の壁にシャワーで熱湯をかけると、…

クローゼットにはヒトオトシサマがいる、本当は恐い忘れられたフォークロア。

「ビデオカメラが居間のテーブルに置いてあるけど、まさか本当に撮影したの?」 「いや、まあ、ちょっと試しに・・・、昼間に原稿を届けにいったから、その時に録画にして、小一時間ほどだけね、きみへの話のネタにと思ってさ・・・。」 「へ〜、で、何か映…

パラノーマルなニオイの謎と、本当は恐いパラノイア臭の関係性。

数日前から部屋の中におかしな臭いが漂っていることに気が付く。 午前中は田畑などで野焼きをしている際のような何かが焼ける臭いがし、午後になると次第に魚の腐ったような臭いに変わり、さらには夜になると煙草の煙のような臭いが部屋の中を漂っている。 …

本当は恐い牛蛙の都市伝説と、古代の伝説を狩る者。

夏が終わった頃からだと記憶している。 家の台所に面した窓の外から、牛蛙の鳴くような声が毎夜聞こえてくる。 時間にすると大抵は真夜中の十二時を過ぎた頃から、おそらくは明け方までのずいぶん長い時間、「モーモー」だか「ウォーウォー」だかいう低い声…

10月31日のハロウィンに、私がひとりぽっちにならない理由。

「ねえパパ、今日ね、学校休んでもいい?」 「えっ、どうして、具合でも悪いの?」 「ちがうよ、だって、だってパパね、今日何の日か知ってる?」 「今日は、ハロウィンだね・・・。」 妻のミキが死んだのは、ちょうど二年前の10月31日、ハロウィンの日の夜…

それではみなさん、おやすみなさい。

時々思い出す情景がある。 エンターテイメント系のインターネット・ポータルを運営する会社に勤めていた頃のこと、毎日毎日仕事が忙し過ぎて、気が付けばいつも終電がなくなる時間、もう家には帰れないからと、仲のよい会社の同僚とその時間から毎晩のように…

黒い儀式と白い儀式は、公衆便所を夢幻の楽園へと誘う為の魔術。

土曜日の夕暮れ時に、ぼくは必ず近所の寂れた公園に赴く。 晴れた日でも雨の日でも大風の日でも、雪や雹が降り注ごうともとまではいかないが、それでも大雨くらいならば耐え忍んで、ちらりとのひと目だけでもその公園を眺めにゆく。 それは薄暗い雑木林の中…

ぼくは羊の群れの中で、狼が来たぞと嘘をつく。

ぼくは嘘をつく。 自分を防御するために嘘をつくし、誰かを楽しませるために嘘をつく。時々は自分の密かな欲求のためにつく嘘もある。 そういう嘘の息遣いには慣れているし、そういう嘘の味は案外好物でもある。そして、嘘も方便、自分を満たすためだけでは…

見知らぬ黒い神の塒と、百人が眠る淵底の話。

これは私が数年前に住んでいた、とある山間部の小さな集落での話である。 私はその町の地域活性のための臨時要員として、埋没した地域資源の発掘、という名目でその地の温泉宿で一年間働きながら、地域に残る風俗や史跡の調査と発掘、そしてそれを如何にして…

図鑑で読んだことあるし、知ってるし、っていう話。

近所でまたひとり、行方不明者が出たって、近所の交番に張り紙がしてあったって、夕飯の時に母さんが父さんとヒソヒソ話しているのを聞いた。 たぶん、雨の日にあの公園にいったんじゃないかと、母さんはそう言っているようだった。 ぼくが箸を止めて、じっ…

夏休みの自由研究は、本当はコワい百物語ごっこ。

2016年の夏が、唐突に終わったような気がした。 朝起きるとまだ空気は薄暗く、鳥は寝ぼけてあまり鳴かず、セミはもちろん死に絶えたようで、聞こえるのはカンタンやクツワムシやカネタタキのひとりふたりごとだけだった。 夏はいつだって終わるけれど、来年…

サルにも目撃されている、本当はコワい道化師のような男の話。

それは、もう何年も前のある土曜日のことだったと記憶している。 私が自宅の庭に面した八畳の部屋で胡座をかいて、珈琲をすすりながら文庫本の古い推理小説を読んでいると、妻のトモコが娘のミサキの手を引いて部屋に入ってきた。私はその気配に気付いて二人…

リアルとバーチャルの混沌、あるいは暗桃色に沈む怪物。

久しぶりに実家に帰省すると、いままでは一切そんなことはしなかった祖父が、玄関でぼくを出迎えてくれた。 「ああ、どうぞどうぞ、いらっしゃいませ。いま、家のものを呼びますから。」 異常なくらいに厳格で、まるで世界の悪とでも戦っているかのように壮…

もし怖い夢をみたら、誰かに話せば忘れるという魔法。

「ねえ、ユウ。」 ぼくの座っている椅子のすぐ横の床に仰向けに寝転んで、ナツミはぼくの足首を静かに握っていた。朝の六時を過ぎた世界が、夏の頃とは打って変わって、それが朝なのか夜なのかわからないような顔をして、くすんだ青か灰色の息を吐きながら立…

サルでもすぐ出来る、つおい霊能力者の見分け方。

小学生の頃、ずいぶんと登校拒否がちだったぼくには、学校の中で友だちと呼べるような存在はほぼゼロに等しかった。 ただ唯一ひとりだけ、近所に住むナツミとだけは親交があり、それは小学校にあがる前からの幼なじみだということもあったが、小学校に進学し…