ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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2017-10-14から1日間の記事一覧

第十三章 - 闇の中 -『南にある黒い町』

前回の話:第十二章 - 眠り 猿神はおもむろにぼくのスニーカーから足を下ろし、一瞬だけぼくの顔をチラリと見上げると、鳥居の下をゆっくりとくぐり抜け、真っ白い尻尾を揺らしながらピョンピョンと暗がりに続く神社の石段をのぼり始める。 そして、鳥居脇に…