ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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映画-短編

写真と笑顔と発酵食品、ジャクソン・キヨシ・セガース監督『キムチ(Kimchi)』

去年2018年の一年間、ぼくは人生史上かつてなくたくさん、「すみません、写真撮ってもらえますか?」と、スナップ写真の撮影を見知らぬ人に頼まれた。 回数でいうなら、たぶん50回をゆうに超えている。 なぜそんな事になったのかはここでは語らない。あなた…

血と暴力の先にあるもの、アーニャ・ベイヤーズドーフ監督『ヴァンピーア(原題:Vampir)』

今回は、オーストラリアの女流映画監督アーニャ・ベイヤーズドーフ(Anya Beyersdorf)による『ヴァンピーア(原題:Vampir)』という短編作品を取り上げてみたい。 Vampir source: anyabeyersdorf.files.wordpress.com/2015/09/vampir_presskit.pdf ちなみ…

人生に幻滅した青年が見つけた黄金の場所、イーライ・ダゲール監督『ウェイブス ’98(原題:Waves ‘98)』

2015年に開催された第68回カンヌ国際映画祭で、フランスの映画監督ジャック・オーディアール (Jacques Audiard)の『ディーパンの闘い』(Dheepan)がパルム・ドールを獲得した年、短編部門のパルム・ドールを獲得した作品がある。 レバノン共和国の映画監…

おめえ、サンタクロース信じてんのかっ!?ポール・カンピオン監督『ザ・ナウティ・リスト(原題:The Naughty List)』

さて、今日も今日とて時間がないけれど、明日はクリスマス・イヴ。 おまえら、靴下の準備は万全か? 大きいサイズ27-29cm紳士靴下「ビジネス・カジュアル兼用リブソックス(黒)」10足セット メディア: ウェア&シューズ この商品を含むブログを見る メンズ…

アンデルセンにインスパイアされた騎士と尼僧の物語、マイケル・パンデューロ監督『ザ・サンケン・コンヴェント(原題:The Sunken Convent)』

デンマークの童話作家であり詩人ハンス・クリスチャン・アンデルセン(Hans Christian Andersen)の物語を読んだことがある方は多いに違いない。 『親指姫』(Tommelise)、『人魚姫』(Den lille Havfrue)、『裸の王様』(Kejserens nye klæder)、『みに…

“フォックス・ネットワーク”と“マース・キャンディ”がハロウィンに贈る短編ホラー広告シリーズ!『バイト・サイズ・ホラー(BITE SIZE HORROR)』

米国のテレビネットワークとして知られる「フォックス・ブロードキャスティング・カンパニー」(Fox Broadcasting Company)と、M&M'S(エム・アンド・エムズ)やスニッカーズなどのブランディングでお馴染み、世界有数のチョコレートメーカーとして知られる…

ぼくはジャンプするために生きる!アンソニー・ファレロニ監督『ジャンピー(原題:JUMPY)』

今日は、ちょっと元気が出る短編作品を取り上げてみたい。 まあ作品の感じ方は人それぞれ、そして様々なので、今回取り上げる作品を観てすべての人が完全無欠に元気が出るかどうかはぼくの知ったことではないが、ぼくは元気が出たよという話である。 ただ、…

恐怖のアイスクリームロボット出現、米国のヘルシーアイスクリーム・ブランドHALO TOPの短編映画的広告『EAT THE ICE CREAM』

夏もそろそろ終わりを迎え、すっかり秋めいてきた今日この頃であるが、皆さん、相変わらずアイスクリームは食べ続けているだろうか? ちなみにぼくは2017年の今夏、アイスクリームと呼ばれる食べ物を一度だけ口に運んだと記憶している。元来ぼくは甘いものを…

『鋼鉄の黙示録』実写版の本編が遂に公開!マイケル・マシューズ監督『アポカリプス・ナウ・ナウ(原題:APOCALYPSE NOW NOW)』

南アフリカのファンタジー作家チャーリー・ヒューマン(Charlie Human)の同名小説を原作とした短編映画、マイケル・マシューズ(Michael Matthews)監督による『アポカリプス・ナウ・ナウ(原題:Apocalypse Now Now)』の本編映像が遂に公開となった。 Mic…

南アフリカの異界ファンタジー小説『鋼鉄の黙示録』実写化!マイケル・マシューズ監督『アポカリプス・ナウ・ナウ(原題:APOCALYPSE NOW NOW)』

南アフリカのファンタジー作家チャーリー・ヒューマン(Charlie Human)の同名小説を原作として製作された短編映画の話題を取り上げてみたい。 マイケル・マシューズ(Michael Matthews)監督による『アポカリプス・ナウ・ナウ(原題:Apocalypse Now Now)…

恐怖の宮廷道化師にご用心!コリン・クロウチク監督『ザ・ジェスター(原題:THE JESTER)』

現在2017年8月12日、世間では明日13日から「お盆」期間に突入する。 このお盆の時期は地域によって様々であるが、ぼくの田舎では8月13日から8月16日までの期間をお盆と呼んでいた。 お盆というと、先祖の霊を家に招き入れて接待するというのが一般的な認識か…

人間を宿主にして成長する古代生物、アンソニー・カズンズ監督『フェン・スースロス・ステアズ(原題:WHEN SUSURRUS STIRS)』

側頭部の偏頭痛のような痛みが続きだして二週間ほどが経過する。 いままでに偏頭痛を患ったことはないし、滅多なことがない限り頭痛などというものを感じないので多少危ぶんでいるが、病院などにいく気はさらさらない。最後に病院に行ったのは、ローラー式の…

“侵入者”という静かな恐怖、サンティアゴ・メンギニ監督『イントゥルーダース(原題:INTRUDERS)』

今回は最近あまり扱っていなかった短編のホラー作品を取り上げてみたい。 ネメシス・フィルムズ(Némésis Films Inc.)製作、サンティアゴ・メンギニ(Santiago Menghini)監督による『イントゥルーダース(原題:Intruders)』という作品である。 作品タイ…

まだまだ続くビル!ニール・ブロムカンプ監督のオーツ・スタジオ制作『クッキング・ウィズ・ビル(原題:Cooking With Bill)』

ニール・ブロムカンプ(Neill Blomkamp)監督率いるオーツ・スタジオ(Oats Studios)の『クッキング・ウィズ・ビル(原題:Cooking With Bill)』シリーズは、まだまだ続くのである。 本シリーズに関しては以前にも取り上げてるので、興味のある方はまず以…

ビルが帰ってきた!ニール・ブロムカンプ監督のオーツ・スタジオ人気シリーズ『クッキング・ウィズ・ビル(原題:COOKING WITH BILL)』

ニール・ブロムカンプ(Neill Blomkamp)監督率いるオーツ・スタジオ(Oats Studios)の人気シリーズ、『クッキング・ウィズ・ビル(原題:Cooking With Bill)』が帰ってきた! 本作品は、前回を観た方はご存知のように、米国のクラシカルなテレビショッピ…

暇を持て余した神の遊び、ニール・ブロムカンプ監督のオーツ・スタジオ最新作『ゴッド:セレンゲティ(原題:God: Serengeti)』

ニール・ブロムカンプ(Neill Blomkamp)監督率いるオーツ・スタジオ(Oats Studios)の最新作『ザイゴート(原題:Zygote)』のティザー映像がつい先日公開されたばかりだが、なんと『ザイゴート』の本編公開前に再び新たな作品が公開された。 関連記事:接…

5人の警官が目にした地獄の入り口、キャン・エヴレノール監督『バスキン(原題:Baskin)』

そろそろ2017年夏本番、皆さんはもう夏らしいことを経験したであろうか? すでに海開きされた海水浴場に行った際に、海の中で何かに足を引っ張られて溺れかけて、必死で浜にたどり着いたら足に大量の髪の毛が絡まっていたとか、山中の沢沿いにテントを張って…

キツネに魅せられた女性の狂気、ロルカン・フィネガン監督『フォックスイズ(原題:FOXES)』

今回は、アイルランド出身の映画監督ロルカン・フィネガン(Lorcan Finnegan)の短編作品、『フォックスイズ(原題:Foxes)』を話題に取り上げたい。 I've been saying it for ages but I'm gonna put my short film FOXES online on Monday. So y'all can …

ネズミがうるさくて眠れないよ!ダイ・アントワードのヨ=ランディ・ヴィッサー監督短編作品『トミー・キャント・スリープ(原題:TOMMY CANT SLEEP)』

南アフリカ共和国ケープタウン出身のラップグループ、ダイ・アントワード(Die Antwoord)。 Our new album #MountNinjiAndDaNiceTimeKid iz out now! Get it: https://t.co/VeCtSUiLoF #prepare4datakeover pic.twitter.com/coQXlgTkbd — Die Antwoord (@D…

理不尽な落下の恐怖を描いた短編サスペンス、ティム・イーガン監督『カーブ(原題:CURVE)』

フリーランスの編集者、そしてインディーズの撮影監督として活動しているオーストラリア出身のティム・イーガン(Tim Egan)監督による至極の短編作品をご紹介したい。 Here's one of me outside with the taxi, smiling about how good it is. #trolling pi…

砂浜に眠るお宝とハルマゲドン、ショルト・クロウ監督の短編アニメーション『マーティン(原題:MARTIN)』

先日久しぶりに海を見に行ったのだが、夏場には海水浴場となるらしいその浜辺はありえないくらいのゴミで溢れていた。 ゴミだらけの浜辺や海岸というのは、日本ではありふれた光景である。 もちろんそのほとんどが海から打ち上げられたものだが、一部は浜辺…

あらゆる問題を解決する力を持つ“クリーム”の物語、デヴィッド・ファース最新作『クリーム(原題:CREAM)』

イギリスのアニメーターであり、ライター、ミュージシャン、俳優、声優、映画監督、ビデオアーティストなどなど、様々な顔を持つデヴィッド・ファース(David Firth)。 彼の代表的な作品としては、『サラダ・フィンガーズ(原題:Salad Fingers)』や、最近…

『エイリアン』を彷彿とさせる短編SF作品、ジェロニモ・ロッチャ監督の『ダイダロス(原題:DEDALO)』。

2017年5月19日に満を持して米国で公開されたリドリー・スコット(Sir Ridley Scott)監督の最新作『エイリアン:コヴェナント』(Alien: Covenant)。 Alien Covenant: The Official Collector's Edition 作者: Titan 出版社/メーカー: Titan Comics 発売日:…

不気味な昆虫に恋した女性の奇妙な物語、これってやっぱり恋愛ドラマかな?

映画というものは描かれる物語の内容によって様々なジャンルに分けられているけれど、結局のところ一本の映画の中には実に様々な要素が組み込まれているので、単にひとつのジャンルになど限定することは大いに難しいはずである。 ぼくが愛好するホラー映画と…

サンダンス映画祭で注目を浴びた短編CGアニメーション『BLACK HOLES』、S.キューブリックのあの名作にも関係あり。

2017年のサンダンス映画祭(Sundance Film Festival)で脚光を浴びた、短編のCGアニメーション作品を取り上げてみたい。 “Noodles Studio”製作による『Black Holes』という作品である。 image source :Black Holes - Photo by Kevos Van Der Meiren - © Nood…

第三種接近遭遇かな?フレデリック・コリンの謎の短編作品『// EP 1 : SIGNAL //』。

ぼくはかつて宇宙人にさらわれて、足の骨に穴を開けられた経験がある、たぶん。 その顛末については確か以下の記事に詳しいので、興味を持った方は是非お読みいただきたい。 宇宙人事件:空飛ぶ円盤の搭乗員と接触すること。 さて今回ご紹介するのは、フラン…

衝撃の“ウサギ”と“シマウマ”、セドリック・ニコラス=トロイアンの短編作品『CARROT VS NINJA』と『CAN’T YOU SEE ME?』。

フランス出身の映画監督であり視覚効果アーティストのセドリック・ニコラス=トロイアン(Cedric Nicolas-Troyan)の制作した短編作品をとりあげてみたい。 ちなみに彼は、現在『ゴースト・イン・ザ・シェル』(Ghost in the Shell)が話題となっているルパ…

ロボットへの思いを描いた追憶SFファンタジー、イアン・バックノール監督の『SEVERED DREAMS』。

子供の頃、とっても好きだったことや、すっごく大切だったものって、今でも自分の掌の中にしっかり握り締め続けているだろうか。 ぼくはどうだろうなあ。 しっかり握り締め続けていようと思ってはいるけれど、成長する段階で色々なことに気を取られている内…

衝撃的な国際テロリスト追跡映像、パブロ・オルロゥスキー監督の『S.I.T.E』がスゴすぎるしコワすぎる。

パブロ・オルロゥスキー(Pablo Orlowsky)というメキシコ出身の映像作家の話題を取り上げたい。 彼についてはあまりにも情報が少ないので詳しいことはよくわからないのだが、コンピューター・サイエンスやアドバータイズメント・コミュニケーションを学んだ…

ターミネーターみたいにさ、ロボットは絶対に安全だよっていうSF短編作品『Blinky™』。

随分昔から、多くのSF映画の中には人工知能を搭載したロボットやアンドロイドや、あるいはヒューマノイドが登場している。 そして昨今では、そういったSFの世界が徐々に現実のものになってきている。 例えばソフトバンク社が販売している感情認識パーソナル…