ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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女流監督だけで描かれるホラー・アンソロジー映画『XX』、女性にしか表現できない恐怖がそこにある。

「Magnet Releasing」が放つ、女流監督だけのホラー・アンソロジー映画『XX』。

 

XX

image source : https://www.facebook.com/xxfilm/

 

四話構成からなる本作品のそれぞれの監督を担うのは以下の四名。

 

『ガールファイト』(Girlfight)で知られるブルックリン出身の映画監督カリン・クサマ(Karyn K. Kusama)、彼女は名前を見てもわかる通り日本人とのハーフであり、父親は函館出身。

 

セイント・ヴィンセント(St. Vincent)名義で活動するアメリカの女性シンガーソングライターとしての顔も持つアニー・エリン・クラーク(Annie Erin Clark)、彼女の拠点もブルックリン。

 

自らもホラー映画女優として活躍するロクサーヌ・ベンジャミン(Roxanne Benjamin)。

 

そして、トロント出身の映画監督ジョバンカ・バッコービック(Jovanka Vuckovic)である。

 

かつて大学で映画を学んでいたぼくであるが、ある日の授業中にとある作品に関しての話題で、「女性にしか出来ない表現」なり「女性にしか生み出せない映像」なりというような話になったことを、今でもうっすら記憶している。

 

まあ映画や映像、あるいは芸術的な表現に限らず、日常生活の中でも女性にしか出来ないこと、女性にしか理解できないことは、男性よりも遥かに多いのではないかと感じることがある。まあ簡単に言える事柄ではないが、ある意味ではそれは女性の方がより広い世界を抱えて生きている、つまり男性よりも大きな力を持っているとも捉えられる。

 

はるか昔にそのことを恐れた一部の男性たちが、男性を優位に立たせるための社会構築を成したがために、いまのでもその名残が世界的にも大いに残存しているのではないのだろうか。

 

話を少し戻して女性にしか出来ない表現ということに関して言えば、もちろんそういったことが“恐怖”という表現にはこと威力を発揮するような気がしなくもない。そう考えると、すごく興味のある作品である。

 

ちなみに本作品は2017年2月17日より、劇場、オンデマンド、Amazon Video、そしてiTunes にて公開が予定されている。

 

では最後に、その予告編が公開されているので、気になる方はどうぞ。予告編に関して言えば、クオリティーはなかなかのものだよ。

 

 

 

 

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月白貉