ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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超常世界から湧き出る異物たち、謎のファウンド・フッテージ・ホラー『THE DARK TAPES』。

昨今のホラー映画のジャンルの中で比較的増殖傾向にあるのが、ファウンド・フッテージと呼ばれるカテゴリーである。

 

個人的にはその手の作品をそれほどたくさん鑑賞したわけではないのだが、観る前に慎重に吟味して選んだにも関わらず、作品によってけっこうなアタリハズレがあったように思う。

 

さて、“ファウンド・フッテージ”って何?という方のために簡単に説明すると、例えば動画やフィルムの撮影者あるいは所有者が行方不明になったなどという理由の為に長らく人目に触れていなかった未公開映像が、ひょんなことから第三者によって発見され公開にいたった、あるいはその映像を編集して公開したという設定の作品のことである。

 

簡潔に言えば、発見された(found)映像(footage)ということであり、いわゆるモキュメンタリー(Mockumentary)映画の一種となる。

 

ファウンド・フッテージの走りと言われるのが、ご存知の方も多いと思うが、1980年のイタリア映画、ルッジェロ・デオダート(Ruggero Deodato)による『食人族』(Cannibal Holocaust)である。この作品はあまりにも衝撃的な内容のため焼却を命じられたドキュメンタリー映画の撮影フィルムが流出したという設定で公開されている。

 

またファウンド・フッテージという手法を一躍有名にしたのが、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(The Blair Witch Project)であることは、皆さんのよく知るところだろうと思う。6万ドルという超低予算で製作されたインディペンデント映画にも関わらず、全米興行収入がなんと1億4053万ドル、そして全世界興行収入に至っては2億4863万ドルという大ヒットを記録している。2016年の終わりにその“正統的”な続編が日本でも公開されたようだがぼくはまだ観ていない。『ブレアウィッチ2』(Book of Shadows: Blair Witch 2)はうっかり観ちゃったけどね・・・。

 

The Blair Witch Project Blu-ray

The Blair Witch Project Blu-ray

 
ブレア・ウィッチ [Blu-ray]

ブレア・ウィッチ [Blu-ray]

 

 

そしてそれ以降、この手法を使った作品は今日でも実に数多く排出され続けているが、大失敗に終わっているものも少なからずあるのではないのかと思う・・・。

 

ぼくの観たものでメジャーどころを幾つかあげると、白石晃士の『ノロイ』(The Curse)とか、マット・リーヴス(Matt Reeves)の『クローバーフィールド/HAKAISHA』(Cloverfield)とか、ジャウマ・バラゲロ(Jaume Balagueró)の『REC/レック』([Rec])とかは、“まさに”な作品である。前者2作品は非常に満足だったが、『REC/レック』は、まあ・・・。

 

 

というわけで、そんなファウンド・フッテージの新作でちょっと気になるものがあったので取り上げてみたい。

 

ヴィンセント・J・グアスティーニ(Vincent J. Guastini)とマイケル・マコン(Michael McQuown)の監督による作品『The Dark Tapes』である。

 

ちなみにこの作品はVODをプラットフォームとして2017年4月18日の公開を予定しているそうであるが、すでに数々の賞を受賞していてなかなかの注目作らしい。

 

さてそのストーリーラインであるが、オフィシャル・サイトなどでも内容に関してはあまり多くのことが語られていない。ただ、ホラー、SF、神話、ミステリー、スリルなどの様々なジャンルを混ぜ合わせたようなアンソロジー的物語らしい。

 

The Dark Tapes

image source : https://vimeo.com/204622937

 

詳しいあらすじが公開されていない代わりに予告編が公開されているので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。まあ観ても謎は深まるばかりだけれど、そこにすごく惹き付けられる。

 

では、どうぞ。

 

 

 

 

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月白貉