実在する“モンスター”を公募してインタビューを行ったモキュメンタリー・ホラー、ビクター・マシュー監督『ザ・モンスター・プロジェクト（原題：THE MONSTER PROJECT）』

例えば日常生活において、近所の公園でよく見かける老人が、実は“吸血鬼”なんじゃないのか？という疑問を抱いたことは誰しもあると思う。

もちろんぼく自身も頻繁にあり、現在こっそり記録しているリストには、吸血鬼にはじまり、化け猫や魔女、その他の区別不能な存在が山ほど記されている。

どこの街にも大抵二、三人は、人間ではないものが暮らしている。事実とは、小説などでは到底及び得ないほど圧倒的に奇怪なことに溢れているのである。

さて、今回取り上げるのは、そんな趣を持つファウンド・フッテージ的モキュメンタリー・ホラー作品、ビクター・マシュー（Victor Mathieu）監督による『ザ・モンスター・プロジェクト（原題：The Monster Project）』である。

本作品は、とあるホラー映画製作者たちが「ザ・モンスター・プロジェクト」と題したドキュメンタリー作品を製作するために、「実生活において私はモンスターである！」と自称する人物をオンラインで公募したところ実際に3人の候補者が見つかり、その人々にインタビューを行うことになる、という物語のようである。

候補者を探していたエリアは米国ロサンゼルスという設定のようだが、まあロスあたりなら実際にも山ほどいるだろう。

ちなみに見つかったのは3人は、それぞれに吸血鬼、悪魔、そしてスキンウォーカーだそうである。

吸血鬼と悪魔はおそらくご存じの方も多いと思うので説明は省くが、スキンウォーカーというものを知っているだろうか？

スキンウォーカーとは、アメリカ南西部の先住民族ナバホ族のカルチャーに登場する動物に変身することのできる邪悪な魔女あるいは魔術師のような存在である。

さてでは、キャストとしてその3人のモンスターを演じる俳優をご紹介しよう。

まず吸血鬼役を演じるのはナタリー・ガルシア（Natalie Garcia）。彼女に関して詳しいことはよくわからないのだが、学生時代にリアルに吸血鬼の研究をしていたという異色の女優らしい。

そして悪魔を演じるのはシオリ・イデタ（Shiori Ideta）という日本人である。彼女に関しても詳しいことはよくわからないが、長野県出身だそうである。そして悪魔に関しては悪魔発動バージョンのシオリをペイペイ・アレーナ・ユアン（PeiPei Alena Yuan）というアジア系の別の女優が演じている。彼女は通称ペッパと呼ばれているようで、スタント女優の他、ダンサーや振付師としても活躍しているとのこと。なかなかテンションの高めなペッパのプロモーション動画が公開されているので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。