ネズミをテーマにしたホラー映画ばりに恐ろしいドキュメンタリー、モーガン・スパーロック監督『ラッツ（原題：RATS）』

ぼくはもうかれこれ十数年間、某大手ハンバーガーショップのハンバーガーを一切食べていない。その店とは、マスコットキャラクターがクラウンの格好をしていて、マクドとかマックとか呼ばれている例の巨大チェーン店である。

食べなくなった切っ掛けのひとつには、とあるドキュメンタリー映画の存在がある。

それは、同大手ハンバーガーチェーンをテーマに扱った、モーガン・スパーロック（Morgan Spurlock）監督による『スーパーサイズ・ミー』（Super Size Me）に他ならない。

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同作品の内容はご存じの方も多いと思うが、スパーロック監督自身が、1日に3食、30日間、同チェーンで提供しているメニューだけを食べ続けた結果、身体的あるいは精神的にどんな影響を及ぼすのかという記録を綴ったドキュメンタリー作品である。また同作品ではファーストフード業界全体が社会に及ぼしている影響に関しても描かれている。実に興味深い作品なので、未鑑賞の方はぜひご覧になって頂きたい。

スパーロック監督はこの他にも様々なドキュメンタリー作品を手掛けているのだが、今回はその最新作を取り上げてみたい。 

ネズミをテーマにしたドキュメンタリー作品『ラッツ（原題：Rats）』である。

T-Minus 2 hours until the Broadcast premiere of #Rats on @Discovery! Who's having an epic #RatParty??? pic.twitter.com/sIspKahgPh

— Morgan Spurlock (@MorganSpurlock) 2016年10月22日

ネズミという動物は、北極や南極を除けばほぼ世界中に棲息していると言われており、もちろん日本に関しても例外でないことはご存知の通りである。

かつて子供の頃、ぼくが暮らしていた実家はずいぶんな築年数の古い家だったので、家の中にも相当数のネズミが巣食っていて、夜になると天井裏をバタバタと走り回る音が聞こえていたことをよく覚えている。また東京に住んでいる頃、酒を飲み明かして迎えた早朝の新宿や池袋、あるいはお台場の臨海地区などで、とてつもなく巨大化した猫より大きなドブネズミを何度も見かけたことがある。巨大ドブネズミを初めて目撃したときには凄まじい恐怖を感じたが、ドブネズミは人間にも感染する菌やウィルスを保有している可能性があるようなので、巨大ドブネズミが怖いのは見た目だけではない。ぼくが街中で目撃した個体に関してはちょっとした小型犬くらいの大きさだったので、下手したら襲われかねないと感じるようなインパクトだった。

さて本作品では、世界各地に棲息する様々なネズミ文化が描かれているようだが、某夢の国のスター的な明るいネズミ像ではなく、どちらかと言えばやや影のある側面を描いているようであり、スパーロック監督自身は「これはホラー映画だ」と述べているそうである。

というわけで、本作品の予告編が公開されているので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。予告編を観る限りでは、確かにホラー映画染みている。

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