ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲が自らの感覚で日本を歩きまわって見聞を広めたように、故郷を離れて旅を続けるぼくが、ぼくの感覚でその土地を歩き回って、見たり聞いたり嗅いだり触ったりした、ぼくの見聞録です。

follow us in feedly

明
明

キツネに魅せられた女性の狂気、ロルカン・フィネガン監督『フォックスイズ(原題:FOXES)』

今回は、アイルランド出身の映画監督ロルカン・フィネガン(Lorcan Finnegan)の短編作品、『フォックスイズ(原題:Foxes)』を話題に取り上げたい。

 

 

ちなみにフィネガン監督に関しては、以前にも最新作『ウィザウト・ネーム(原題:WITHOUT NAME)』の話題で触れているので、興味のある方は以下の記事も併せてお読みいただきたい。

 

関連記事名も無き太古の森の超常性に捕らわれた男、ロルカン・フィネガン監督『ウィザウト・ネーム(原題:WITHOUT NAME)』

 

本作品のタイトルは見ての通り「キツネ」の複数形、つまり日本語にするなら「キツネたち」とでも訳せるかもしれない。英題が複数形になっている作品の邦題は、往々にして複数形が省かれたタイトルにされてしまう傾向が見られる。例えば、ジョー・ダンテ(Joseph Domenick "Joe" Dante Junior)監督による『グレムリン』の原題は『Gremlins』という複数形なのだが、邦題は『グレムリンズ』とはされていない。しかしこの複数形は物語における重要なポイントであり、きちんと複数形のタイトルにするべきだとぼくは感じている。他にも、ジェームズ・キャメロン(James Francis Cameron)監督による『エイリアン2』でも原題は『Aliens』という複数形であり、このタイトルもやはり物語における重要なポイントなのに、安易な邦題と化してしまっているので、ちょっと納得がいかない。

 

つまり話の流れとして、本作品の邦題はあくまで『フォックス』ではなく、『フォックスイズ』であろうと言いきっておきたい。

 

本作品は、ある若い夫婦とキツネの物語なのだが、ジャンルで言うならばホラー映画であろう。

 

Foxes

image source: lorcan finnegan

 

個人的な印象としては、日本における「狐憑き」の要素を多分に含んでいるように感じる。まあ一言に狐憑きと言っても様々なケースがあり、日本民俗学的には単なる差別の傾向が強い地域も存在するのだが、一方では超常的な要素も持ち合わせている。そして本作品は、その両面を兼ね備えているようにも捉えることが出来るのである。

 

ちなみに当ウェブログには「憑物」に関する記事も多数埋もれているので、興味のある方は以下の記事など併せてお読みいただきたい。

 

関連記事キツネにならきっとわかる憑物の話

 

主演のエレン役には、マリエ・ラエイン(Marie Ruane)。

 

 

そして彼女の夫ジェームズ役にトム・ヴォーン・ロウラー(Tom Vaughan-Lawlor)が出演している。

 

本作品は15分ほどの短編だが、観ようかどうしようか迷っている方のために、先に予告編を取り上げておきたい。

 

 

では、もちろん本編も公開されているので、是非にもご覧いただきたい。個人的には非常にオススメできる作品である。

 

 

 

 

図説 憑物呪法全書

図説 憑物呪法全書

 
日本の憑きもの―俗信は今も生きている

日本の憑きもの―俗信は今も生きている

 

 

SF映画N・ブロムカンプ監督のオーツ・スタジオ第3弾、ベトナム戦争をテーマにしたSF作品『ファイアベース(原題:FIREBASE)』

 

映画ジャッキー・チェン主演最新作、爆弾テロで娘を失った男の復讐劇『ザ・フォーリナー(原題:THE FOREIGNER)』

 

SF映画新作『ザ・プレデター』には、ゲイリー・ビジーの息子ジェイク・ビジーが出演している!

 

ドキュメンタリー映画ネズミをテーマにしたホラー映画ばりに恐ろしいドキュメンタリー、モーガン・スパーロック監督『ラッツ(原題:RATS)』

 

ホラー映画名も無き太古の森の超常性に捕らわれた男、ロルカン・フィネガン監督『ウィザウト・ネーム(原題:WITHOUT NAME)』

 

ホラー映画湖に潜む魚人間の恐怖、アダム・ギアーラスチ監督『ハウス・バイ・ザ・レイク(原題:HOUSE BY THE LAKE)』

 

短編映画ネズミがうるさくて眠れないよ!ダイ・アントワードのヨ=ランディ・ヴィッサー監督短編作品『トミー・キャント・スリープ(原題:TOMMY CANT SLEEP)』

 

月白貉 - Mujina Tsukishiro