ともだちがデモンズ、ほんとうはデモンズ、暗黒竜巻日記。
友だちっていったい誰なんだろう、何なんだろう。
今朝、明け方に夢から覚めて、ふとそう思った。
それまで見ていた夢の中に、古い友だちが出てきていたからだ。
夢に出てきたその友だちは、嘘つきで利己主義で、ほんとうに嫌なやつだった。そして、夢に出てくる友だちは誰しも、往々にして同じようにひどく嫌なやつであることが多い気がする。
ふと現実の世界を思う。
夢と同じように、ぼくの数少ない友だちは、たぶんみんな、嘘つきで利己主義で、嫌なやつだとは言えないまでも、自分の世界で生きている人々なんだ。
もちろん、ぼく自身がそうであるように、彼らも彼女らもそうなんだ。
ぼくは、嘘つきで利己主義で、おおよそ自分の世界だけで生きている。誰かのことを批判することはできるけれど、同時にそれは少し曇った鏡に怒鳴り散らすようなものなんだ。
最近、肉体的な自身の行き先をあまり気にしなくなった。
ぼくの知りうる死についてかな。
もう十分生きたし、もうこの血肉はそろそろ終わりでもいいじゃないか、ってさ。
多くの人々が、なぜそこまで、肉体的な生にこだわり、生きながらえようとするのかが、今のぼくにはまったもって理解できない。
死は、当然のごとく誰の前にも用意されている。そこから逃れられるものは、おそらくは誰一人としていない。中には、スペシャルな人々がもしかしたらいるのかもしれないけれど。
ただ、その死をさ、死を怖がる意味はあるのだろうかと。
虫や鳥や獣が人間から逃げるのは、死を恐れてなのかな?
人間は彼らに死をもたらす存在だからなのかな?
あるいは、少し違う意味合いで逃げているのかな。
人間が、あんなふうに必死で逃げることがあるとすれば、どんなシチュエーションかな。
自分たちに圧倒的な驚異となる、死の指先なんじゃないのかな。
いずれにせよ、もう、
そろそろいろんなことは終わりでもいいと思える午後の九時さ。
おやすみ、三角、角張った呪いと痛みのない、安らかな死が、今宵の我が眠りに静かに寄り添うように。
そして、そこに悪魔のような友だちの影がないことを、切に願う。本当の悪魔もね。
悪魔め。
おやすみ。
(この直後、頭上の蛍光灯が破裂する)
悪魔め・・・。
オゴポゴ。