ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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狂気のサーカス逆再生、LENINGRADのミュージック・ビデオ『KOLSHIK』。

まだ若かりし頃、もうずいぶん昔の話だけれど、親の職場の都合というか付き合いで、半ば無理矢理にケーブルテレビに加入させられていた我が家では、まだ日本ではあまりメジャーではなかった様々な専門チャンネルが見放題だった。

 

映画チャンネル、海外ドラマチャンネル、MTV、ドキュメンタリーチャンネルなどなど20チャンネルくらいあったんじゃないのかな。

 

ここ数年はテレビなんてものを一切観ない生活を送っており、観るのはもっぱら買ったり借りたり、あとはネットで公開されたりしている映画作品かミュージック・ビデオがほとんどなのだが、かつては完全な“テレビ人間”で暇さえあればアホみたいにテレビのバラエティーばかり観ていた。ただ“ケーブルテレビ”という多様な選択肢のあるチャンネルの環境下にいた当時は、普通に観られるメジャーな民放よりも、ケーブルテレビのチャンネルばかり、特にMTVばかり観ていた記憶がある。

 

当時のミュージック・ビデオはもちろん今とはずいぶん趣を異にしてはいるが、こと海外のものに関してはけっこうおもしろいものがたくさんあったし、映像を学んでいたぼくにとっては観ていてなかなか勉強になるものが多かった。

 

まあ今では、インターネットで別なものを探していて時々ふと気になったり目についたミュージック・ビデオくらいしか観ていないレベルだが、すごくおもしろいものを見つけたので、取り上げてみたい。

 

ロシアの「Leningrad」(Ленинград)というバンドによる『Kolshik』という曲のために制作された作品である。

 

Leningrad - Kolshik

image source : Leningrad - Kolshik

 

監督をイリヤ・ナイシュラー(Ilya Naishuller)、そして総合演出をペトル・バンダレンコ(Petr Bndarenko)が務めている。

 

歌詞はロシア語なので・・・、ロシア語を話せないぼくには何を歌っているのかはよくわからないが、映像に関しては“サーカス”をテーマにしている。そして手法としては逆再生映像モノなのだが、そんじょそこらの単なる逆再生モノとは比較にならないくらい激しくおもしろい。

 

余談だが、このバンドの中核を担うシンガーソングライターのセルゲイ・シュヌロフ(Sergey Shnurov)は“Our songs are just about the good sides of life, vodka and girls that is.”と言っているそうである、ウォッカと女か、なかなかパンクでかっこいいセリフだなあ。

 

というわけで、気になっちゃった方はぜひご覧いただきたい、非常にオススメする。ちなみにぼくが“非常に”オススメすることは滅多にないと思うよ。ロシア語がわかる方には、あるいはさらにおもしろいかもしれないけれど。

 

 

 

 

Bread

Bread

 
Babie Leto

Babie Leto

 

 

映画地下道にある異界の入口を描いた『ПЕРЕХОД - THE CROSSING』、新宿にもこんな場所があるかもしれない。

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月白貉