ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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これが解剖学的に正しい『スパイダーマン』、だって蜘蛛だもの。

ぼくはどうも昨今のアメコミのスーパーヒーロー映画を観る気になれない。

 

かつてのクリストファー・リーヴの『スーパーマン』(Superman)シリーズとか、ティム・バートンが監督していたマイケル・キートンの『バットマン』(Batman)シリーズはけっこう好きだし、ごく最近で言うとザック・スナイダーの『ウォッチメン』(Watchmen)なんかはおもしろかった。

 

ちなみに近年の『バットマン』シリーズや『スーパーマン』シリーズ、あるいは『X-MEN』(X-Men)シリーズなんかもいちおう一通り観ているのだが・・・、そんなにおもしろいと思わないんだよなあ。しかもハリウッドはアメコミのスーパーヒーロー映画ばかり製作しすぎじゃないのかと、まあ別にいいけどさ。ただ、今アメコミ作っとけば興行的にはハズレがないだろ的な流れがあるような気がする。

 

極論を言ってしまうと、ぼくがアメコミのスーパーヒーロー映画にあまり興味が無いのは、アメコミをほとんど読んだことがないからだという大きな理由がある。アメコミというそもそもの前提を外して観ているので、映画として作品自体がどうかという観点にいる。

 

ただ漫画は時々読むけれど、大好きな日本の漫画が実写化されると聞いて果たして興奮するかと言えば、不安のほうが大きいというのが正直なところである。小説ならまだわかる、ヴィジュアル化されていない分、期待の入る隙間がまだあると思うから。

 

さてそんな前置きがありつつ、今回取り上げるのは『スパイダーマン』の話。

 

スパイダーマン』はぼくが幼い頃から存在するし、かつて東映が製作する日本版の特撮ドラマで『スパイダーマン』をやっていて、観ていた気がする。今でも主題歌が歌える。たしか巨大ロボが出てきていたんじゃないかな。

 

アメリカの実写版に関して記憶にあるのは、2002年公開のサム・ライミが監督した『スパーダーマン』。同作品はけっこうヒットして、その続編がいくつも作られているし、いまだにその流れを汲む続編が製作され続けている。

 

公開当時はサム・ライミが『スパイダーマン』を監督するのか!と思ったけれど、ぼくはいまだに一切本編を観ていない。『死霊のはらわた』(The Evil Dead)みたいな『スパイダーマン』だったりとか、あるいはデヴィッド・クローネンバーグの『ザ・フライ』(The Fly)みたいな『スパイダーマン』だったら観ていたかもしれないけれど、予告編を観たら今風の普通の『スパイダーマン』だったので、がっつりと興味を削がれたような記憶がある。

 

だからアメコミも読んでいないし映画も観ていないので、『スパイダーマン』に関する知識はごく基本的なものしか持ち得ていないのだが、「蜘蛛って手から糸が出るんだっけ?」とは、前々から思っていた。

 

ぼくの認識だと、蜘蛛の糸は違う場所から出る。

 

そしてやはりその認識は正しいらしく、厳密な『スパイダーマン』を描いた作品が公開されている。

 

タイトルは『ANATOMICALLY CORRECT Spiderman』、つまり解剖学的に正しい“スパイダーマン”である。

 

ANATOMICALLY CORRECT Spiderman

image source : ANATOMICALLY CORRECT Spiderman

 

趣としては前述の『ザ・フライ』寄りである、だからなかなかおもしろい。

 

サムネイルからしてズバリなので、説明は不要であろう・・・。『スパイダーマン』の手から出る糸に違和感を感じていた方は、是非にもご覧いただきたい。

 

 

 

 

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月白貉