ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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ゾンビがストリップ劇場で大暴れ、セヴェ・シェレンツ監督の“ストリップ・オブ・ザ・デッド”な『PEELERS』。

ぼくがゾンビ映画にはまったきっかけは、一体何だっただろうか?

 

昨今テレビというものをまったく観なくなったので現在の状況は知らないが、ぼくがまだ幼い頃、テレビには映画番組が溢れていたし、なおかつその映画番組の内容はホラー映画に塗れていた記憶がある。

 

ヴァンパイア映画、スプラッター映画にスラッシャー映画、モンスター映画、そしてゾンビ映画も。

 

たぶんあの頃のいずれかのゾンビ映画に感化されて、半ばゾンビと化したに違いない。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(Night of the Living Dead)を観る前に観てしまった、『ゾンビ』(Dawn of the Dead)や『死霊のえじき』(Day of the Dead)、そしてもちろんぼくの大好きな『バタリアン』(The Return of the Living Dead)あたりは、その有力な候補である。そこには当然ジョージ・A・ロメロの影がある。

 

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ただ気が付いてみると、テレビの映画番組はほとんどなくなり、数少ないその番組の内容の中には、かつてのような生粋の、そして名作のホラー映画なんてほとんど見かけなくなったような気がする。TV東京の“午後のロードショー”は現在どうなっているかわからないが、たぶん昔に比べたらずいぶんと内容は変わったんじゃないのかな。ちなみにかつて午後のロードショーを観ていた頃には、観るたびにチャック・ノリスの映画だった記憶がほんのりあるが、まあけっこうホラー映画もやっていたような気がするなあ。

 

さて、今回取り上げるのはもちろん最新のゾンビ映画である、まあ厳密にゾンビ映画と言えるかどうかは・・・、まあそれは後ほど。

 

『デスカメラ』(Skew)のセヴェ・シェレンツ(Sevé Schelenz)監督による『Peelers』という作品。

 

Peelers

image source : peelersthefilm (@peelersthefilm)

 

ちなみに、この“Peeler”とはストリッパーを指す言葉である。

 

さてストーリーラインであるが、小さな町でストリップクラブを経営する主人公のブルー・ジーン・ダグラスは、店を新しいオーナーに譲り渡し、人生をやり直すために街を去ろうとしていた。そんな彼女にとって最後の夜、炭鉱の汚染物質で変貌を遂げた鉱夫たちが店にやって来て・・・、という物語。

 

ストリップクラブが舞台となっているため、“ストリップ・オブ・ザ・デッド”とも呼ばれているとかいないとか・・・。

 

さてその予告編が公開されているので、ぜひご覧いただきたいのだが。

 

個人的な感想だと、ややロバート・ロドリゲス(Robert Anthony Rodriguez)の『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(From Dusk Till Dawn)的な趣を感じる。後半部分の酒場のイメージね、まあ同作品はヴァンパイア映画だけれど。そして、凶暴化する炭鉱の鉱夫たちが果たしてゾンビなのかという問題だが・・・。まあここでゾンビの定義をはじめると長くなりすぎるので、広義にゾンビとしておこう。またポスターには、「THEY WON'T BE WALKING FOR LONG」という、例の人気ゾンビドラマを捩ったようなコピーも付いているので、ゾンビなのだろう。ともかく、お暇なゾンビの方はご覧いただきたい。

 

 

 

 

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