ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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英国ロンドンの地下に潜む未知の恐怖、イータン・アルッシ監督『クリプト(原題:CRYPT)』

「地下」という言葉を聞いてあなたがまず思い浮かべる光景は、どんなものだろうか?

 

一般的には地下というと、光の届かない暗く冷たいイメージが先行すると思う。地下室だったり、地下鉄だったり、地下墓地だったり、あるいは地下洞窟だったり。

 

ただ一方では、地下という響きには、なぜか異常に心を引きつける魅惑的な要素も秘められていると感じる、大多数の意見ではないかもしれないけれど、ぼくはそう感じる。

 

旅行人 2006年秋号アンダーグラウンド地下世界への旅

旅行人 2006年秋号アンダーグラウンド地下世界への旅

 

 

映画などに登場する地下をメージしてみると、前者でいうならやはり恐怖が伴う場所として描かれることが多いだろう。心霊系ホラー映画で血だらけのババアが潜んでいるのは、大抵は自宅の地下の物置だったりする。地下洞窟に潜む未知の生物や、廃線となった地下鉄の空間で人間を捕食する巨大な昆虫が繁殖していたなんていう恐ろしい映画もある。

 

方や後者の魅力的地下だが、みんな大好き秘密基地なんてものは大抵は地下にある。チベットポタラ宮の地下には、シャンバラとかアガルタとか呼ばれる神秘的な光り輝く地下世界が広がっているという伝説も存在する。ドワーフの地下王国なんてのも魅力的だね。

 

いずれにせよ、物事には必ず表裏があり、二面性がある。そして本質的には、そのどちら側も同じものなのである。瞬間的な見え方が、その時々によって変わるというだけのこと。

 

というわけで、今回取り上げるのは地下をテーマとした短編作品、イータン・アルッシ(Eitan Arrusi)監督による『クリプト(原題:Crypt)』である。

 

 

本作品は短編としても完結してはいるが、実際には長編映画のコンセプト・ティザーだということである。ちょっと長めの予告編映像とでもいった感じかな。

 

物語は、地下トンネルでの爆発事故に巻き込まれた労働者を救助に向かったサルベージ・チームが、その地下でとんでもない恐怖に巻き込まれるというもの。

 

キャストには、ケジア・バローズ(Kezia Burrows)、キャロライン・フォード(Caroline Ford)、ダレン・モーフィット(Darren Morfitt)、グレン・スピアーズ(Glenn Speers)などが顔を揃えている。

 

鑑賞してみての感想だが、前述の地下の二面性が非常によく表現されていて、個人的にはなかなか好みである。

 

というわけで、興味のある方は是非にもご覧いただきたい。

 

 

 

 

 

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