ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

follow us in feedly

邪悪とはいったい何か?子供の邪悪な実験願望を描いた『The Experiment 惡童實驗』。

幼い子供たちが想像していることって、実は大人が考えているよりもずっとずっと邪悪なことだと思うことがある。

 

つまり、人によってはある時期に失ってしまう純粋さというものの中の大きな部分は、言葉で言うなら邪悪という類のものだということ。純粋というのは必ずしも善良だったり神聖だったり、そういうものだけでは構成し得ない。圧倒的に邪悪の占める割合が大きいはずだとぼくは思っている。

 

もっと言えば、では邪悪とは何かということになる。

 

結局のところ、神聖とか邪悪とかの違いというのは、色や形や、匂いや重さや、そういう部分での違いであって、それが根本的に正しいとか間違っているとか、絶対的に善とか悪とかってことではないはず。

 

例えば、ちょっと違う話かもしれないけれど、宗教や信仰というものの中に出てくる神という存在があるが、そもそもの信仰のはじまり、つまりその対象を創り出したきっかけは恐怖である。恐ろしい存在から身を守るために、その恐ろしい存在自体を崇めだしたことが宗教のはじまりだと言われている。恐怖の対象を祀り、生贄を捧げる。その恐怖を軽減するために。つまりそれは言葉にすれば悪魔崇拝とか邪教ということになるだろう。その頃には、自分たちに恩恵をもたらす存在、つまり善神という考え方は邪神に比べれば圧倒的に希薄だったとされている。

 

というわけで、話がずいぶんそれたのだが、今回取り上げる短編のアニメーションを観ていて、子供たちの邪悪さということをふと思って、そこから原始宗教の話に及んだわけである。

 

さて、台湾の、おそらくは芸術大学の大学生か大学院生かな、正確な情報ではないが、そのianex6さんが制作した短編のアニメーションが、なかなか見ごたえがあったので取り上げてみたい。

 

タイトルは『The Experiment 惡童實驗』というもの、子供の邪悪な実験とでもいう意味かな。

 

The Experiment 惡童實驗

image source : ianex6 on Vimeo

 

絵柄やタッチ、あるいは世界観は『鉄コン筋クリート』や『AKIRA』のアニメーションに大いなる影響を受けている、ちょっと『となりのトトロ』も入っているかもしれない。

 

でもなかなか見応えがあって、最後までみいってしまった。

 

とうわけで、お暇な方、『鉄コン筋クリート』とか『AKIRA』の世界観が好きな方は楽しめると思うので、ぜひどうぞ。

 

 

 

 

鉄コン筋クリート / Tekkonkinkreet [Blu-ray] [Import]

鉄コン筋クリート / Tekkonkinkreet [Blu-ray] [Import]

 
AKIRA 〈Blu-ray〉

AKIRA 〈Blu-ray〉

 

 

アニメーション掻いちゃダメ!恥ずかしがり屋のオオカミの女の子が落ちてゆく、深くて恐ろしいカユミの世界『THE ITCHING』。

動画デビッド・ハッセルホフとかマシュマロマンとか、ポップカルチャーを詰め込んだAT&Tの「DIRECTV」TVコマーシャル。

アニメーション圧倒的なパワーを持つ『ドラゴンボールZ』のOP再現動画、これこそまさにファンメイド。

TVドラマあれから25年7ヶ月と3日、再びFBI特別捜査官デイル・クーパーが『ツイン・ピークス』に戻ってくる。

映画『ポケモンGO』をプレイしているのは地球人だけじゃない、凶悪な狩猟異星人がポケモンをゲットする『Pokémon GONE - Gotta kill 'em all!』。

映画NETFLIX最新作、サイバーパンク的能力の解放を描く『iBOY』、青年の脳内にはスマートフォンの欠片が。

映画『ローグ・ワン』3.75インチ・フィギュア情報、ついにマッツ・ミケルセン演じるゲイレン・ウォルトン・アーソ発売!

映画ベジタリアンの彼女の中に芽生える禁忌の肉の味、カニバリズム・ホラー映画『RAW』。

 

 

月白貉