ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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トトロだって牛肉が食べたいけど、七国山には牛肉がない日記。

今日の朝ごはんはもう記憶の彼方、すでに忘れてしまった。

 

たぶん目玉焼きと白米は食べたはずだけれど、それだって確かではない。

 

時々無性に明日が怖くなることがある。もちろん具体的で日常的な不安がその理由かもしれない。でもそれとは別に、なにか実体のよくわからない恐怖に苛まれることがある。だからそんな時は、明日なんて犬にでも喰われて、なくなってしまえばいいなあと思う。でも明日はいつもと変わらずに、犬にも猫にも喰われずに、ぼくの目の前に現れる。そんな明日を今日として迎えた一日は、なんだか絶望的に苦しかったり悲しかったりする。だからそんな日は、日がな一日、どこか空の果てが見える場所や、海の向こうが見える場所で、ビュウビュウと吹き付ける風に煽られながら泣き明かしたいのだが、そういうわけにもいかない。

 

でも、もしかしたら、本当にそういう風にその日を過ごすことが出来たなら、生きていることの意味が少しだけわかるかもしれない。

 

昨日の夜か今日の真夜中かはわからないが、奇妙な夢をみた。

 

ぼくは知り合いらしき女性が営むラーメン屋の手伝いをしているのだが、その女性は毎朝毎朝、店の料理には一切使わない大量の牛肉を仕入れ、それを近所の人々に無料で分け与えている。そして毎朝その牛肉を目当てにやってきた人々で店はごった返している。しかし営業中には、店を訪れる客はほとんどいない。

 

ぼくはその、牛肉無料奉仕の様子を毎朝横で見ている。ちょっとうらやましいと思って見ている。ぼくにはあまりお金がなく、牛肉なんかあんなにたくさん買えない。ぼくもあの牛肉を持って帰りたいなあと、そう思っている。でもぼくはその店で一応手伝いをしている人間だし、その女性はおそらくずいぶん親しい知人のようなので、ぼくはその牛肉に手を出すことを遠慮している。するとある日、その女性がぼくにおもむろにビニール袋を手渡し、「牛肉持って帰りなよ。」と声を掛けてくれる。

 

ぼくは嬉しくなって、牛肉をそのビニール袋に山ほど詰め込む。

 

そんな夢だった。

 

たぶん夢占い的に言えば、ぼくは日頃あまり食べていない牛肉が、いま無性に食べたいのだと思う。

 

日々なんてものは結局、無性に怖くなったり、無性に牛肉が食べたくなったり、無性にどうでもよくなったりしながら過ぎてゆく。

 

明日は、牛肉を食べて泣こう。

 

ギュウニクコウ シチコクヤマ

 

「七国山病院!」と叫んで、今日はスイッチを切る。

 

無性に『となりのトトロ』が観たいが、持っていたはずのソフトがどこかに消えてから久しい。

 

トトロもいま、ぼくと同じで無性に牛肉が喰いたいはずだよね、ね、トトロ。

 

では、ご機嫌麗しゅう。

 

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月白貉