ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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ゴキブリにメラゾーマをとなえたら、焼け死んで7ゴールド落とした日記。

郵便物の封筒を閉じようと思ったら、家には糊とかテープの類いがないことに気がつく。

 

はてどうしようかと思ったけれど、ごはんが炊いてあったので、米で糊を作って封をしてみる。

 

うむ、ちゃんと使えるじゃん。

 

ぼくの、もうこの世にはいない祖父は、よく米で糊を作って活用していた。

 

まだ祖父が健在な頃、ずいぶん昔だけれど、ある日、実家の駐車場の出入り口を塞ぐように一台の車が道路に停まっていた。まあ非常識な停め方をしているわけである。それに腹を立てた血の気の多い祖父は、半紙に墨で「駐車禁止」と書いたものを、車に貼付けにいった。

 

もちろん米で。

 

しかも糊の状態に加工したものではなく、半紙にべたりと米を盛ったものをそのままフロントガラスに貼付けて帰ってきた。

 

その車は地元のヤクザの車で、当然のごとく怒鳴り込んできた。

 

「てめ〜このやろう!!!米粒なんかで車に紙貼付けやっがって、ふざけんじゃねえぞ、こらっ!!!」

 

待ってましたと言わんばかりに、相手を喰い気味に怒鳴りながら祖父登場。

 

その場にいたこれまた血の気の多い母が、「ちょっと待てこらっ!!!」と間に入る。

 

祖父の実の娘である母は、祖父が一歩も引かないことを知っているからである。

 

放っておいたら殴り合いの喧嘩になるからねえ、と後日談で語っていた。

 

「米粒も頭に来るだろうがねえ、そもそもあんなところに車を停めてるのあんたが悪いんだろうがっ!!!」ということで、話を納め一件落着。

 

後日、組の上の方の人が菓子折りを持って謝りにきた。

 

 

ゴキブリが あらわれた!

 

コマンド?

 

べるは メラゾーマを となえた!「やけしんじゃえ!」

 

ゴキブリにメラゾーマをとなえたら、焼け死んで7ゴールド落とした日記。

 

大学生の時、「部屋にゴキブリが出るんだけど何かよい対策はないだろうか。」というぼくの問いに、あるひとりの韓国人の友だちが、「ゴキブリより蟻の方が強いし、蟻がいる場所にはゴキブリは住めないから、部屋に蟻を飼えばいい。」という斬新な提案をしてくれた。

 

理屈はなんとなく理解できたが、実行はできなかった。

 

 

いまぼくのことを守ってくれているひとがいる。

 

その人は言う、まったく守れていないと。

 

自分は弱いからだという。

 

そんなことは関係ないんだよ、誰かを守ることに、そんなことは関係はないんだ。誰かを守るのに必要なことは、力の強さでも、能力の高さでも、お金でも地位でも名誉でも権力でもない。

 

ほんとうに守ろうと思っているかどうかなんだ。

 

だから大丈夫、ぼくは守られている。

 

おやすみなさい。

 

 

 


月白貉