ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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チェルノブイリ時間

時計を見れば、夜の七時。

 

共通の時間を気にし出した時に、ぼくの中で何かがおかしくなった。

 

時間の流れは人それぞれ、長さだって色だって、匂いだって違う。

 

危ないエネルギーも廃止したらいいけれど、数字を並べただけの時計も廃止したらいい。そうしたら、もっと人は豊かになるんじゃないだろうか。

 

台所の壁にゴキブリが這っている。

 

ゴキブリに個体差のある時間の概念が存在するかどうかは、ぼくにはまったくわからない。

 

ただゴキブリは、人間が自分たちを恐れていることを確実に知っているはずだ。そういう論文がネイチャーに発表されていないのかとふと思い立って、手元のMacBookProでインターネット検索をかけるが、見つからない。

 

昔、アルバイト先の沖縄出身の先輩が、沖縄では家で寝ている時にゴキブリに噛まれることがよくあると言って笑っていた。噛まれるとひどく痛むそうだ。

 

人間を噛んでくるということは、人間を食べようとしているということだろうか。

 

近年爆発した福島原発の周辺で巨大化したゴキブリが目撃され、それが人類を捕食の対象にし始めたという噂が、もうそろそろあっても不思議ではない。

 

チェルノブイリ周辺では、それはすでに目撃されている事実だから。

 

チェルノブイリ時間

 

 

 

 

月白貉