ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲が自らの感覚で日本を歩きまわって見聞を広めたように、故郷を離れて旅を続けるぼくが、ぼくの感覚でその土地を歩き回って、見たり聞いたり嗅いだり触ったりした、ぼくの見聞録です。

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そのポラロイドカメラで写真を撮ってはいけない!ラーズ・クレブバーグ監督『ポラロイド(原題:POLAROID)』

ぼくは一台のポラロイドカメラを所有している。厳密に言うと手元にはなく、遠方の物置に仕舞ってあるのだが、かつては外出時に必ず持ち歩いており、けっこう頻繁に使用していた。

 

機種は折畳式のブックスタイルが特徴の一眼レフタイプ、「ポラロイドSX-70」である。アンディ・ウォーホルAndy Warhol)が愛用していたとも言われている、例の独特な形状のもの。

 

ポラロイド SX-70 / Polaroid SX-70

ポラロイド SX-70 / Polaroid SX-70

 

 

昨今では大いにデジタルカメラの時代となり、一般家庭でフィルムカメラを使用しているというケースは少ないのではないのかと思うし、さらにポラロイドカメラにいたってはとんと使用されている姿を見かけなくなったように思う。もちろん使っている人は使っているだろうけれど。

 

ぼくは趣味嗜好としては大いにアナログな人間なので、コスト云々がなければフィルムカメラの方が使っていて圧倒的に楽しいことは間違いないと感じるが、しかし長らく使っていたリコーのアナログ一眼レフを手放してからはデジタルに移行してしまい、現在はペンタックスデジタル一眼レフが愛機となっている。

 

かつて、心霊写真というものが大いに流行った時代には、霊が写ってしまった写真とかフォルムは持っていると危ないとか何とかで、その筋の寺院で供養してお焚きあげしてもらうというような対処方法があったように記憶しているが、デジタルとなった今はどうしているのだろうか?と、ふと考えたらちょっと恐ろしくなった。もし本当に心霊写真を所持していると自身の身に悪影響があるのなら、デジタルデータとしての心霊写真を複製した場合には、その悪影響の種も複製されるのだろうか?あるいはインターネット上で共有してしまった心霊写真は、圧倒的な呪いの伝播になってしまうのではないのだろうか?どうやったら供養できるのだろうか?Googleあたりがそういうことに特化した「Google Exorcism」というサービスでも始めるんじゃないのかとも思ってしまう。

 

さて、無駄話が長くなったので本題に入ろう。

 

今回取り上げるのはポラロイドカメラをテーマにしたホラー映画、ノルウェー出身のラーズ・クレブバーグ(Lars Klevberg)監督による『ポラロイド(原題:Polaroid)』という作品である。

 

 

本作品は、ヴィンテージのポラロイドカメラをめぐって巻き起こる恐怖の物語であり、そのポラロイドカメラとして登場するのが前述の「ポラロイドSX-70」なのである。

 

本作品の監督であるラーズ・クレブバーグは、2012年の『ザ・ウォール(原題 : The Wall)』という黙示録的な短編作品で注目を集めた人物である。その予告編が公開されているので、興味のある方は、まずご覧いただきたい。

 

 

そして続いて制作したのが、今回取り上げている作品と同名の『ポラロイド(原題:Polaroid)』という短編作品であり、この作品で再び注目を集めたクレブバーグ監督が同作品をベースとして製作した長編デビュー作こそが、今回の長編版『ポラロイド』なのである。

 

 

短編版『ポラロイド』では、リンダとサラという2人の女性が主人公であり、サラの母親の死後に家の中で見つけた古いポラロイドカメラの恐怖が描かれている。一方、長編版ではバード・フィッチャーという女性が主人公となっているようである。

 

短編版の本編は現在のところインターネット上では公開されていないようだが、予告編が公開されているので、取り上げておきたい。

 

 

では、長編版『ポラロイド』の出演者に少し触れておこう。

 

主人公には『ファインディング・カーター(原題 : Finding Carter)』で知られるキャサリンプレスコット(Kathryn Prescott)、そして写真の隣は恋人役かな?『アイウィットネス(原題 : Eyewitness)』のタイラー・ヤング(Tyler Young)。 

 

 

X-ファイル』(The X Files)のウォルター・スキナー副長官役でお馴染みのミッチ・ピレッジ(Mitch Pileggi)も出演している。

 

 

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さらに、デヴィッド・リンチ(David Keith Lynch)監督『ツイン・ピークス』(Twin Peaks)のローラの母親役でお馴染み、グレイス・ザブリスキー(Grace Zabriskie)も出演しているようである。

 

 

そして、最も注目される出演者としては、やはりハビエル・ボテット(Javier Botet)であろう。ちなみに写真右はクレブバーグ監督だよ。

 

 

ボテットと言えば、ジャウマ・バラゲロ(Jaume Balagueró)監督の『REC/レック』([Rec])、アンディ・ムスキエティ(Andrés Muschietti)監督の『MAMA』(Mama)、ギレルモ・デル・トロ(Guillermo del Toro)監督の『クリムゾン・ピーク』(Crimson Peak)、ジェームズ・ワン(James Wan)監督の『死霊館 エンフィールド事件』(The Conjuring 2)などで、どう考えてもCGIにしか見えないようなクリーチャー役を実際に生身で演じている俳優なのである。リドリー・スコット(Sir Ridley Scott)監督による『エイリアン: コヴェナント』(Alien: Covenant)でもモーションキャプチャー俳優として出演しているらしい。

 

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ボテットは、自身の「マルファン症候群」という先天性の難病を圧倒的に強烈な個性として活用する俳優であり、様々な作品でのクリーチャー役に引っ張りだこな人物なのである。この病気は、全身の結合組織を形成する蛋白質が充分機能しないために奇形などを引き起こすものだそうで、多発奇形症候群とも言われているという。そのためボテッとは、2メートルを超す高身長にわずか50キロ程の体重という、超常的なクリーチャー役にはもってこいの容姿を持ちあわせている。怪人俳優としてお馴染みのダグ・ジョーンズ(Doug Jones)さえもひれ伏す存在感である。

 

とまあそんなわけで最後に、本作品初となる予告編が公開されているので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。米国公開予定は2017年8月25日となっている。

 

 

 

 

 

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