ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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ピエロの恐怖は、ソーシャルメディアで感染する。

最近すっかりピエロに塗れているぼくのウェブログであるが、「もうピエロはいいよっ!」という声には耳をふさいで、再びピエロ関連の話に触れてみたい。

 

いまアメリカ中を騒がせている不気味なピエロの目撃は、サウスカロライナ州から始まった。

 

 

8月21日、サウスカロライナ州のグリーンヴィル(Greenville)にあるフリートウッド・マナー・アパート(Fleetwood Manor Apartment)、そのアパートに隣接した森の中に真っ白いフェイスペイントをした不気味なピエロが立っていて、近くにいた子供たちを暗い森のなかへ誘い込もうとしたのである。

 

同じアパートに住む他の子どもたちも、森の中にいるたくさんのピエロをみたり、ピエロに「おれは森の中にある池の脇の小屋に住んでいるからおいでよ。」と誘われたり、そして子どもだけではなく、同じくそのアパートに住むある女性は、真夜中のアパートのゴミ置き場でピエロがこちらに手を振っているのを目にしている。

 

またアパート周辺でピエロを目撃した同じ少年は、一週間後に再び別の場所で同じピエロを目撃したと言っており、その前後にも、別の人々によってピエロがコインランドリーいるところが目撃されている。

 

そして次第にピエロの目撃は、周辺の地域に広がってゆく。

 

サウスカロライナ州の他の地域にはもちろんのこと、様々な州での目撃が相次ぎだす。オハイオ州ではナイフを持ったピエロに追いかけられたと証言する子どもが現れたり、ナイフどころかマチェーテを持ったピエロに追いかけられたという人まで出てくる始末。

 

しかし、警察の捜査官には一切目撃されていない。

 

ピエロの恐怖は、ソーシャルメディアで感染する。

 

実はこれは一部ではファントム・クラウンという現象だと言われていて、アメリカではこの数十年の間に、度々こういった同じパターンのピエロ目撃の波が訪れているという。それはやはり今と同時期の、ハロウィンまでの数ヶ月の間に起こっている。そしてもう一つ重要な事柄は、このファントム・クラウン現象においては、ピエロを目撃した子どもたちには実害が及んでいない点だという。

 

果たして今回は、どうなのだろうか・・・。

 

さて、今回の話の本題に入るが、現在起きているこのピエロ騒動の鍵を握るのが、そしておそらくは、かつてのファントム・クラウン現象と異なっている点は、ソーシャルメディアというものの存在であろう。

 

おそらく少し昔であれば、これほどまでにピエロの目撃情報が広範囲に、かつものすごいスピードで広がることはなかったのではないだろうか。そしてそれは噂だけには留まらず、実際にピエロを撮影したというビジュアルとしての恐怖が、インスタグラムやファイスブックに多くアップロードされ、共有されているのである。そこにはもちろんフェイクやイタズラ、さらにはコピーキャット的な要素も大いにあるだろうが、いずれにせよ不気味なピエロの恐怖は、ソーシャルメディアにおいて様々な場所に感染してゆき、そして最終的にはその場所にも、ピエロが姿を現すことになる。

 

それは以前にも触れている、ノースカロライナ州で起こっている事件にも言えることである。

 


ちなみに上記のホワイトヴィルのピエロ(Clowns of Whiteville)によるインスタグラム上の「パージ」予告により、14日当日、その地域にある学校の欠席率がまれに見る異常な数値を叩きだしたという。もちろん、同じシチュエーションであれば、ぼくも休むと思う。ピエロ集団にパージされたらたまったものではないから・・・。

 

というわけで、この一週間ほど、ぼくも同じくそのピエロ・ウイルスのようなものに感染してしまい、危うく「日本でもピエロが目撃される!」などという投稿をしそうになってしまったが、何とか一歩手前で踏み留まった・・・、あぶない、あぶない。

 

まあアメリカでは、ぼくのように我慢できなかった人も大勢いたようで、以下の様な状況である・・・、まあ大方はフェイクであると祈るばかりだが。

 

 

 

 そんなわけで、ファントム・クラウン理論に基づけば、この現象はハロウィンまでのあと一ヶ月以上は収まらないのではないだろうかと思うのだが、その理論に基づいて、子どもたちや、あるいは大人たちにも、実害が及ばないことを願うばかりである。

 

ちなみにもしぼくが、今後さらに重度のウイルスに冒されてしまい、このウェブログ上で、「日本にもピエロ出現!!!」などという投稿をし出したら、十中八九嘘であるから、そのつもりで。

 

でも本当に目撃情報が出てきたら、書きますけど。

 

それでは、また次回のピエロ情報で、お会いしましょう。

 

 

 

 

月白貉