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ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲が自らの感覚で日本を歩きまわって見聞を広めたように、故郷を離れて旅を続けるぼくが、ぼくの感覚でその土地を歩き回って、見たり聞いたり嗅いだり触ったりした、ぼくの見聞録です。

妖怪-新日本妖怪事典

マワラ(馬笑) - 『新日本妖怪事典』 -

島根県松江市の松江城内には馬洗池(まわらいけ)という場所がある。 昔、雲州松江藩の時代、馬の体をこの池で洗ったことに由来する名前だと言われるが、この場所にまつわる怪異の話も残っている。 ある時、城内警護役の男が夜半の見回りの最中、背後にふと…

佐比売山黒雲坊(サヒメヤマコクウンボウ) - 『新日本妖怪事典』 -

石見国と出雲国の境に聳える三瓶山には、「佐比売山黒雲坊(サヒメヤマコクウンボウ)」という妖怪がいる。 天候のすぐれない日、三瓶山の頂あたりに山を覆うような巨大な人型の影が現れて山を叩き地を鳴らすという怪異で、この姿を見たものは三日三晩高熱を…

ワンブチヌシ(蜿淵主) - 『新日本妖怪事典』 -

出雲地方の山中に深い淵があって、そこには「ワンブチヌシ(蜿淵主)」というものがいる。 あるとき、ひとりの農民が馬を引いて淵の前を通りかかった時、淵の中に腰まで浸かった老婆がこちらを向いて「助けてくれ助けてくれ」と言って手をこすり合わせて拝ん…

隈月(クマツキ) - 『新日本妖怪事典』 -

熊は蝦夷などでは神として崇められているが、地域によっては祟ったり人に憑くことがあり、それを「隈月(クマツキ)」とか「熊月(クマツキ)」、あるいは「熊憑き」と言う。 中国、四国地方は全国的にも憑物の多い地域で、様々な動物が人に憑依する。 憑物…

ヤマケムリ(山烟) - 『新日本妖怪事典』 -

雲州松江藩主が六代目松平宗衍、そして七代目松平治郷(不昧)の頃、市中に深い霧が立ち込める日には「ヤマケムリ(山烟)」という妖怪が出たという。 これは「テンジョウタケ(天上茸)」と呼ばれる茸の霊が集まったもので、霧に乗じて胞子を振り撒き、仲間…

アカヤツデ(赤八手)【其の弐】 - 『新日本妖怪事典』 -

出雲松江藩主が松平直政の頃、松江城を取り囲む内堀や外堀に「アカヤツデ(赤八手)」と呼ばれる蛸のような化け物が出たという。 ある時、松江藩の御鷹方を勤めていた加藤某というものが、まだ夜も明け切らぬ頃に霧の舞う内堀沿いを城に向かって歩いていると…

アカヤツデ(赤八手)【其の壱】 - 『新日本妖怪事典』 -

昔、出雲国と伯耆国の二つの大きな入り海(現在の中海と宍道湖)には「アカヤツデ」という妖怪が出たと言われている。 霧の出た朝に舟を出して網を打っていると、向こうの霧の中からぼんやりとした大きな影がこちらに近付いてくる。他の者が舟を走らせている…

誰も知らない新たな妖怪を求めて、「新日本妖怪事典」はじめます。 - 『新日本妖怪事典』 -

ぼくは、妖怪が好きである。 なんで妖怪が好きになったんだろうと考えると、もちろん幼いころに読んだ水木しげるの本に大いに影響を受けた部分はある。 つい先日のことだが、水木しげる大先生はこの世を去ってしまった。誰かが死んでも、それが例えば家族だ…