ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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2016-07-20から1日間の記事一覧

午前0時なので、誰も読まないであろう、本当は怖い普通の階段の怪談。

大学生の頃に、個人経営のカラオケボックスでアルバイトをしていた。 三階建の小さなビルを利用した店で、一階に受付と厨房、そして団体用の広い個室が一室、二階に中型と小型の個室合わせて八室の、合計九室しかない小規模のカラオケボックスだった。ちなみ…

東京バーチャルリアリティ

自分を変えることができるのは、生活環境の改善でもなければ、周囲の人間の優しや厳しさでもない。雑居ビルの地下に潜む怪しい占い師の一時間一万円の助言でもないし、書店に積み上げられたベストセラーの啓蒙本や、亡霊になって久しい灰色の偉人たちの名言…

ホッピーのナカのDNA

「虫って逃げるじゃない、人間が近付くとさ。 はっ!って顔して。まあ顔はしっかり確認してないからわかんないけど、大概逃げるじゃない。あれは、なんでなのかなあって、この間、サツキ先生と公園で話してたんだ。」 店長と家以外で酒を飲むことは滅多にな…