二度も三度も通りたくなる、ありふれたトンネルの話。

久しく連絡を取っていなかった田崎から「いろいろなことに疲れてしまった。」という内容のメールが送られてきたのは、まだ緩やかな暑さの残る九月のはじめだった。 私がそのメールに対して、「久しぶりに山でも歩きにいかないか。」と返信をすると、すぐにいつにしようかというメールが返ってきた。 田崎とは大学三年の時…