他人の焼き鳥に便乗して賢者になるくらいなら、 むしろ自分の冷奴だけに頼る愚者であるほうがましだ。

ぼくがちょっとした用事で、少し遅れて赤羽のいつもの焼き鳥屋に到着すると、店長は店先のいつものドラム缶をいつものように陣取っていて、でも飲んでいたのはいつものホッピーではなく、珍しく瓶ビール、銘柄はSAPPOROだった。 「すいません、遅くなっちゃって。」 「おう、いいよいいよ、何飲む?」 「えっとじゃあ、ホ…