アカヤツデ(赤八手)【其の弐】 - 『新日本妖怪事典』 -

出雲松江藩主が松平直政の頃、松江城を取り囲む内堀や外堀に「アカヤツデ(赤八手)」と呼ばれる蛸のような化け物が出たという。 ある時、松江藩の御鷹方を勤めていた加藤某というものが、まだ夜も明け切らぬ頃に霧の舞う内堀沿いを城に向かって歩いていると、内堀の水の中から大きな蛇のようなものが這い上がってきて加藤…