かごめかごめ

ぼくの地元は都心からはさほど遠くない関東近郊の片田舎、海もなければ山もなく、ただただ平野の広がる何もない土地だった。 実家は、そんな町の中心部に位置する商店街にあって、かつてはそこで小さな米穀商を営んでいた。 まだ子どもだった頃、その商店街は田舎ながらもいわゆる繁華街的なものであり、人通りも、そして…