大便所図書館

故郷に蔵書の殆どを置き去りにしているぼくが、現在手元においている本はほんとうにわずかなものだが、その数少ない我が愛する蔵書は、トイレにおいてある。 特に長トイレな人間ではないのだが、 ふと息やらなんやらが抜ける瞬間に、手を伸ばした本の無造作に開かれたページに目をやるのが、ぼくの持つ読書スタイルのひと…