失われた六年間の記憶と、あとに残された本当はコワい足跡の話。

ぼくがかつて通っていた山間部にある小学校は、当時でも全校生徒数がわずか三十人足らずの、全国的にみてもごく小規模なものだった。 その小学校は、当時はずいぶんと年季の入った古い木造の校舎で、ぼくの父の頃から、なんだったら祖父の頃から、すでにその校舎だったという話を聞いたが、実際にその校舎がいつ頃建てられ…