青空クリシュナムルティ

菌類を探して雑木林を歩く。 より周囲に目を凝らすために立ち止まったり、菌類を見つけて立ち止まったりするたびに、蚊の大群が金属製の笛のような羽音を鳴らしながら押し寄せ、体に集り、肌にしがみつき、皮膚に鋭い針を突き刺し、血を吸い、後に毒を残す。 二時間も三時間も、蚊の大群を振り払いながら、雑木林をひたす…