首都よりの赤い手紙

浦島さんの姿を見かけなくなって数ヶ月が経った頃、ぼく宛に分厚い封筒が届けられた。 簡易書留で届けられたその封筒を持ってきた郵便局員は、いままで一度も見たことのない色黒の若い男性だった。 ずいぶんレトロな自転車を玄関先に停めていて、おまけに赤い色のベレー帽をかぶっていた。 「はるか遠くからの郵便でござい…