対岸 - パラケルススの庭

『対岸』 友だちと葡萄酒をしこたま飲んで酔っ払って、その勢いで真夜中の湖に繰り出した。 真っ暗闇の湖の向こうに、ぼんやりとした光がちらついているのが見えた。「対岸に灯りが付いているね、これだったらあそこまで泳いでゆけるさ。」と背後から聞こえてきた友だちの声に振り返ると、そこにはただ暗闇が広がるばかり…