文明崩壊後の世界を駆け抜ける“マッドマックス”的BMXアドベンチャー『ターボキッド』が衝撃的におもしろい!
昨夜、食後にスコッチをグイッと喉に流し込んでから、映画を一本鑑賞した。
あまり映画のレビューを書くのは好きではないのだが、好きではないのではなく嫌いなのだが(好きではないと、嫌い、の違いは重要である。)、 ここ数年に観た映画の中ではずば抜けて衝撃的におもしろかったので、レビューではないけれど、その作品の話題に触れてみたい。
フランソワ・シマール(François Simard)、アヌーク・ウィッセル(Anouk Whissell)、ヨアン=カール・ウィッセル(Yoann-Karl Whissell)の共同監督による『ターボキッド』(Turbo Kid)である。
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— Turbo Kid (@turbokidfilm) 2015年8月21日
本作品のあらすじを簡潔に添えると、核戦争によって文明が崩壊した後の1997年を舞台にして描かれた『マッドマックス』的趣を色濃く持つ物語である。
ただ、『マッドマックス』的とは言え、石油が枯渇しているという世界観を持つため、移動は車ではなく自転車、BMXが主流となっている。
そして本作品の特徴は、劇中に散りばめられた様々な映画へのオマージュであろう。前述のBXM主流という設定はもちろん、ブライアン・トレンチャード=スミス(Brian Trenchard-Smith)監督による『BMXアドベンチャー』(BMX Bandits)の影響であるし、他にも様々な映画の影が見受けられる。
まあ個人的勝手な解釈ではあるが、例えばリドリー・スコット(Sir Ridley Scott)監督『ブレードランナー』(Blade Runner)とか、リチャード・フライシャー(Richard Fleischer)監督『ソイレント・グリーン』(Soylent Green)とか、あとはジャン=ピエール・ジュネ(Jean-Pierre Jeunet)監督『アメリ』(Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain)も入っているんじゃないのかなあ。さらに悪役キャラクターの中には日本の編笠をかぶった人物も登場する。編笠キャラは話によると『子連れ狼』の影響だということだが、個人的にはジョン・カーペンター(John Howard Carpenter)監督『ゴーストハンターズ』(原題:Big Trouble in Little China)に登場する「嵐の三人組」ではないのか!とほくそ笑んでしまう。映画だけではなくゲームなんかのオマージュも含まれている気がする。『ゼルダの伝説』とかね。
また本作品は、クラウドファンディングのインディゴーゴーでもプロジェクトを展開していたようである。
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— Turbo Kid (@turbokidfilm) 2015年8月19日
そうなってくるとやはり、ブリスターパック封入のクラシックなアクションフィギュアや、ダサかっこいい映画Tシャツなども制作されている。衝撃的に欲しい。夏は終わってしまったけれど、このTシャツを来て、アクション・フィギュアを手にして、寒空の街を闊歩したい。
Happy 4th Anniversary @goodlegtoys!
— Turbo Kid (@turbokidfilm) 2017年1月6日
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— Turbo Kid (@turbokidfilm) 2016年11月16日
さて、少しだけキャストについて触れておこう。
本作品の主人公キッドを演じているのはマンロー・チェンバース(Munro Chambers)、そしてヒロインのアップル役をローレンス・レボウーフ(Laurence Leboeuf)が演じている。
アップルにやけに心を奪われがちなのも、本作品の特徴である。
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— Turbo Kid (@turbokidfilm) 2015年9月9日
そして本作品に登場するゼウスという悪のボスキャラをマイケル・アイアンサイド(Michael Ironside)が演じている。
“Blades and FIRE!” – Zeus #TurboKidParty pic.twitter.com/xIAwvCJs6X
— Turbo Kid (@turbokidfilm) 2015年9月9日
とまあそんなわけで、本作品未鑑賞で、もしこのわずかな情報でピンときた方は、 もうこれ以上の事前情報は頭に入れずに、ぜひ本編を鑑賞していただきたい。
あっ、そういえば、公開がずんずん迫ってきている今年最後のお祭り『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(Star Wars: The Last Jedi)の公式ポスターって、『ターボキッド』へのオマージュなのか!?とも思えてしまうが、まあ『ターボキッド』のポスターがすでに過去の『スター・ウォーズ』ポスターのオマージュになっているから、たまたまかぶっちゃったのかな・・・。
*ahem* 🤔💥😂 pic.twitter.com/GkkEojhhiw
— Turbo Kid (@turbokidfilm) 2017年4月14日
ちなみにだが最後に、本作品はなんと続編『ターボキッド2』の制作がすすめられているらしいのだが、その前段階として同監督たちによる『ノー・トゥモロー - ア・ターボキッド・テイルズ(原題:No Tomorrow - A Turbo Kid Tale)』という、アップルの物語を綴った前日譚的短編作品が制作されている。
. @RealLaurenceLe filming @le_matos_ music video.
— Turbo Kid (@turbokidfilm) 2016年8月4日
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その本編が公開されているので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。ただ、もし映画本編をまだ未鑑賞の方は、映画本編鑑賞後の楽しみに、取っておいてね。
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