ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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モンスターの肖像画を集めよう!クリス・シーマンの描き出す『カメオ・クリープス』の世界

ぼくが子供の頃住んでいた家には、随分前の先祖の、おそらくは明治期ぐらいの人だと思うけれど、その先祖の肖像画が飾られていた。

 

まあ実際には肖像画というより、遺影だったのだと思うのだけれど・・・。

 

その家はすでに取り壊されてなくなってしまっているし、その肖像画がその後どうなったのかは定かではないが、子供の頃、その壁に飾られていた先祖の肖像画がちょっと不気味だったことをよく覚えている。 

 

ぼくが部屋の中のどこにいても、なぜか必ずこちらを見ているんだよね。

 

海外ではどうかわからないけれど、日本の家庭で家の中に先祖の肖像画が飾られているというケースはあまり多くはないのではないだろうか。遺影が飾られているケースは案外多いかもしれないが、大抵は肖像画ではなく写真であろうから。 

 

でもふと当時のことを思い出すと、家の中に肖像画がひとつやふたつ飾られているという景色は、なかなかどうして悪くはないと思う。

 

というわけで、今回は肖像画に関わる話題を取り上げてみたい。

 

米国オハイオ州を拠点として活動するイラストレーターのクリス・シーマン(Chris Seaman)は、自身の趣味と実益を兼ねて、2014年に『カメオ・クリープス』(Cameo Creeps)というプロジェクトを開始している。

 

これは何かと言えば、エリザベス朝時代に描かれた貴族たちの肖像画にインスパイアされた、モンスターたちの肖像画制作プロジェクトなのである。

 

 

シーマンは描き出すモンスターそれぞれに独自の背景や物語を付加させて、様々な種類の肖像画を描き続けているそうである。 そしてさらにそのレプリカをブリスターパックに封入して販売も行っている。もちろん一点ものの原画自体も販売している。

 

 

そして、この『カメオ・クリープス』は肖像画と言ってもかなりコンパクトなサイズで制作されており、様々な場所に飾ることが出来るようになっている。さらにその種類の豊富さが、蒐集心をくすぐるのである。

 

 

では、上記の写真にあるいくつかを大きなサイズで取り上げておこう。

 

 

 

前述のようにそれぞれには背景が付加されているので、家族構成などもあるみたいだが、以下は『The Golden Girls』(ゴールデンガールズ)リスペクトだね。

 

 

 TouTubeには制作風景の動画などもアップされている。

 

 

というわけで、さらに『カメオ・クリープス』のことについて知りたくなった方は、コチラの「 https://www.cameocreeps.com/ 」を訪れてみてはいかがだろうか。

 

この小さな肖像画、部屋の壁一面に飾ったらなかなか壮観だろうなあ。

 

 

 

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月白貉 - Mujina Tsukishiro