ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

follow us in feedly

ペスト医師的スラッシャー、手に持つククリナイフで切られると新型のペストに感染する日記。

かつて世界各地で猛威を奮った“ペスト”大流行の最中、“ペスト医師”なる特殊要員が存在したことは、あるいはご存じの方も多いかもしれない。

 

イタリア語ではメディコ・デッラ・ペステとも呼ばれるこのペスト医師は、読んで字の如く当時ペスト患者を専門的に治療した医師たちのことで、ペストが蔓延した時代に特別に雇用された人々のことを指し示す言葉である。

 

ただそのほとんどは、ペスト医師とは名ばかりの二流医師や駆け出しの医師であり、中にはまったく素人同然の者もいたと言われている。

 

そしてこのペスト医師は、非常に特殊な出で立ちをしていることでも知られている。

 

ペスト医師は、17世紀および18世紀における瘴気論を元に、感染源とみなされていた悪性の空気から自分たちの身を守るため、大量のハーブや香辛料を詰めた鳥の嘴状のマスク(ペストマスク)を装着していた。さらには、可能な限り肌を露出させないように、表面に蝋を引いた重布か革製のガウンで全身を纏い、つば広帽子を被り、手には木の杖を持つというのがその典型的な姿であった。

 

この出で立ちは、1619年にシャルル・ド・ロルムという医師が考案した一種の防護服で、はじめはパリで用いられていたが、その後ヨーロッパ全土に広がったと言われている。また前述のペストマスクの目の部分には赤い接眼レンズをはめこむこともあったそうだが、これは悪霊を払うためだったという。そして携帯する木の杖はと言えば、患者に触れることなく診察するための道具でもあったのだが、こうした一連の出で立ちの意味としては単に身を守ることだけではなく、彼らがペスト医者だと誰が見てもすぐに分かるようにするためでもあったそうである。

 

というわけで、今回のスラッシャーコレクションは、このペスト医師をモチーフにしてみたいと思う。

 

ちなみに今回もモデルはぼくではない。今回は、家にペストマスクがないのと、今日は写真撮影をしている時間がなく、手間を省くという理由で、実際のモデルを使った写真ではなく、今後の参考のためと事前に雰囲気を掴むためにCGを用いている。

 

 

ペスト医師的スラッシャー、手に持つククリナイフで切られると新型のペストに感染する日記。

 

そして、前回のスラッシャーが携帯していた小道具は、料理用の包丁とクマのぬいぐるみだったが、今回はククリナイフを持たせてみた。

 

このククリナイフというのは、ネパールのグルカ族などが使用している湾曲した刀身を持つ特殊な形の刃物である。

 

ペストマスクには非常にマッチするのではないかという勝手なコーディネイトである。

 

また設定として、このスラッシャーの持つククリナイフには新型のペスト菌が付着しており、このナイフで傷付けられるともれなく新型のペストに感染するという恐ろしいスラッシャーである。

 

今度ペストマスクを実際に手に入れた際には、このスラッシャーに扮して写真撮影をしたいものである。でもククリナイフも手に入れないと出来ないなあ・・・、ククリナイフはダンボールを使って自分で作ったらいいかな。

 

というわけで、記念すべきスラッシャー第二弾である。

 

ペスト医師的スラッシャー、手に持つククリナイフで切られると新型のペストに感染する日記。

 

 

 

ククリナイフ KK-4 インド軍ククリ

ククリナイフ KK-4 インド軍ククリ

 

 

月白貉