ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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これが“恐怖”である、アイルランドの片田舎で紡がれる魅惑の短編恐怖映画。

恐怖というのは様々なカタチを持っている。

 

世の中には普遍的に恐いものも存在するし、ある一部の人々にしか理解できない恐怖というものも、当然存在するはずである。

 

例えばある特定の物や状況に異常な恐怖を感じる病的な心理状態のことを恐怖症と呼ぶ。

 

高いところが恐いとか、狭いところが恐いとか、蜘蛛が恐いとか道化師が恐いとか、あるいは人間が恐いとか。

 

ただ、具体的に何かが恐いということではなく、漠然とした恐怖というものも存在する。

 

例えばぼくなどは、時々ふと部屋の片隅にある小さな空間が急にワケもなく怖ろしく感じたり、道を歩いていて何の変哲もない曲がり角に異様な恐怖感を覚えたりすることがある。そこに何かがあるから恐いのではなく、一体何が恐いのかわからないのだけれど、凄まじく恐いのである。理由はわからない。それはあるいは人間の中に埋め込まれた元記憶的な何らかの原初的恐怖の核に理由があるのかもしれない。

 

さて、今回取り上げるのは、ちょっとシュルレアリスム的な恐怖を描いた短編作品を作り続けている映画監督である。

 

アイルランド南部のコークを拠点に活動する映画監督のダミアン・マック・カーシー(Damian Mc Carthy)、彼の描き出す恐怖の世界が実に素晴らしいと個人的には感じたので、その作品を取り上げてみたい。

 

How Olin Lost His Eye

image source : How Olin Lost His Eye

 

短編作品のためあまり内容に関する説明はしないでおくが、実は内容を説明するのがなかなか難しいような世界観を持った作品群なのである。しかし、そこに描き出される恐怖は実に洗練されたもので、グイグイと引き込まれるに違いない。ぼくはグイグイどころかギーギーと惹き込まれてしまった。

 

そんな彼の作品を今回は4つご紹介したいのだが、念のために、これは個人の趣味だが、掲載する順番も考慮に入れている。つまり、順番通りに観ていただくのがいいのではないのかという老婆心のもとに綴ってゆく。まあもちろん、そんなことは無視していただいても大いに構わないけれどね。

 

まず1つ目の作品は『ヒー・ダイズ・アット・ジ・エンド(原題)』(He Dies At The End)、あるひとりの男を主人公にした物語である。

 

 

2つ目の作品、『ハウ・オリン・ロスト・ヒズ・アイ(原題)』(How Olin Lost His Eye)、あるひとりの少年の物語である。

 

 

3つ目の作品にゆこう、『ハングリー・ヒッコリー(原題)』(Hungry Hickory)、あるひとりの女性の物語である。

 

 

そして最後の4つ目の作品、『ネバー・エバー・オープン・イット(原題)』(Never Ever Open It)、あるひとりの男性の、物語である。

 

さて、大きなお世話の順番設定が御気に召していただけたかどうかは定かではないが、最後もゆっくりご覧いただきたい。

 

彼の描き出す作品は、まさに恐怖映画だと、ぼくは思ったよ。

 

 

 

 

キリン ドラフトギネス 330ml×24本

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