ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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韓国産ゾンビ映画『TRAIN TO BUSAN』の前編を描いたゾンビ・アニメーション、ソウル駅前大パニックの『SEOUL STATION』。

韓国初の正統派ゾンビ映画として注目を集めている『Train to Busan』(부산행)の前編をアニメーション化した作品『Seoul Station』(서울역)、本作品の英国での公開に先立ち、先頃英国版の予告編が公開されたようなので、取り上げてみたい。

 

Seoul Station

image source : SEOUL STATION

 

ゾンビ映画と言えば、日本でも花沢健吾の漫画『アイアムアヒーロー』が実写化されていたが、ぼくはまだ未鑑賞である。ゾンビものでも邦画となるとちょっと躊躇してしまうし、下手に原作を途中まで読んでいて割りと面白かったので・・・、実写はどうなのかなというのもある。ちなみに漫画の方でぼくが読み進めていた段階では、確かゾンビという表現は使われていなかったように思うけれど。

 

感染者とか“ZQN”とか呼ばれていたんじゃなかったかな、もうしばらく読んでいないので忘れかけているが・・・。

 

まあそもそもゾンビという概念はブードゥー教のルーツである土着の信仰から派生していったものだが、昨今のゾンビのイメージと言えばやはりジョージ・A・ロメロ(George Andrew Romero)が確立したものになっているだろうと思う。

 

ただロメロの初期作品以降に製作されたゾンビ映画の中でも、別な意味で正統的なブードゥー教絡みのゾンビを描いた作品で、ウェス・クレイヴン(Wes Craven)の『ゾンビ伝説』(The Serpent and the Rainbow)というのがあって、例のゾンビパウダーとかの話が出てきたように思うが、ずいぶん昔に一度だけしか観ていないので、細かなところは忘れてしまった。しかし、邦題はちょっと酷い気がする。ちなみに同作品の原作は原題にもなっているが、ハーバード大学の人類学者ウェイド・デイヴィス(Wade Davis)のノンフィクション作品『蛇と虹-ゾンビの謎に挑む』だそうである。

 

蛇と虹―ゾンビの謎に挑む

蛇と虹―ゾンビの謎に挑む

 

 

個人的には、ロメロ派の正統的なゾンビ映画というのは、あれは“楽園回帰”を描いていると思っている。まあゾンビ映画にもいろいろあるのですべてではないけれどね。

 

というわけで、話が茶飲みゾンビ話になりだしたので、最後に今回の本題である『Seoul Station』の予告編をご覧いただきたい。

 

なんだかちょっと見たことのあるタッチのアニメーションのようにも感じるけれど、予告編を観る限りではけっこう怖いので、なかなかおもしろそうではある。

 

でもまず、『Train to Busan』を観てみたいなあ。

 

では、どうぞ。

 

 

 

 

蛇と虹―ゾンビの謎に挑む

蛇と虹―ゾンビの謎に挑む

 

 

映画『ポルターガイスト』の“這い回るステーキ肉”と“虫の湧くフライドチキン”を作ってみよう、ホラーをテーマにしたクッキング番組『THE HOMICIDAL HOMEMAKER』。

映画吸血鬼伝承に魅了された青年を描くモダン・ヴァンパイア・ストーリー、2016年度カンヌ国際映画祭公式セレクション作品『THE TRANSFIGURATION』。

映画超常世界から湧き出る異物たち、謎のファウンド・フッテージ・ホラー『THE DARK TAPES』。

映画2017年の夏に向けて、ホラー映画Tシャツが欲しい。

映画必ず本編が観返したくなる『エイリアン』の近代的予告編、『エイリアン: コヴェナント』を観る前に原点に戻ろう。

映画S・キングも太鼓判を押す、アンディ・ムスキエティ監督の2017年版『イット』前編がワンダフルらしい。

映画デカルトの言葉を思い出した短編ホラー作品『DEAD MAN’S LAKE』、観るも観ないも好きも嫌いもアナタ次第。

 

 

月白貉