S・キューブリック監督の『シャイニング』をクレイジーに“リミックス”した短編映画、『THE CHICKENING』の世界へようこそ。
ぼくの大好きな映画のひとつに、スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)の『シャイニング』(The Shining)がある。
ご存じの方も多いと思うが、これは1980年に制作された作品で、マスター・オブ・ホラーとも呼ばれるアメリカのモダン・ホラー小説家スティーヴン・キング(Stephen Edwin King)による同名小説を、スタンリー・キューブリックが映画化したものである。
ちなみにぼくは原作に関してはキチンと読んだことがないのだが、知り合いに言わせると映画よりも数段おもしろいとのこと、しかし日本語訳されてしまっている作品の評価というものはなかなか難しく、じゃあ原文を読めばいいという話なのだが、英語で書かれた長編小説をスラスラ読めるほど英語が堪能ではない日本人のぼくとしては、なかなか手が出ないというのが正直なところなのである。
さて本作品のストーリーラインは、コロラド州のロッキー山上にあるホテルの冬期閉鎖中に、シーズン限定の管理人として雇われた主人公のジャンク・トランスが、外界と隔離された無人のホテルの管理を務めながら妻と息子と共に同ホテルに滞在するというもの。しかしそのホテルには、不気味ないわくがあり・・・。まあご存知の方はご存知の通りである。
さて今回取り上げるのは、この『シャイニング』のパロディ作品、制作者いわく“リミックス”作品だということであるが、その出来栄えがクレイジーで凄まじい、もちろんぼく的には賞賛の意味である。
その作品とは、ニック・デンボア(Nick DenBoer)とデイヴィ・フォース(Davy Force)の制作によるコメディ作品『THE CHICKENING』(ザ・チキニング)、もうこの時点でタイトルが怪しいのがお分かりいただけると思う。
image source : http://www.thechickening.net/
ちなみにこの『チキニング』には、パロディでありながら『シャイニング』とは異なるれっきとしたストーリー設定がなされている。念のため、簡潔にご紹介しておく。
本作品では、ジャック・トランスが雇用されるのはオーバールック・ホテルではなく、“Charbay’s Chicken World”(チャーベイのチキン・ワールド)というテーマパーク、彼はそこのシニアチーフ・ナイトマネージャーとして雇われることになる。息子のダニーも42歳という設定である、さて、そのくらいにしておこう・・・。
観ていただくのが手っ取り早い、ただひとつ言えるのは一見の価値はある。
では、暇を持て余している『シャイニング』愛好家の方は、ぜひご覧いただきたい。本編を観てもまったく話がわからなかった方は、コチラであらすじが説明されているので参考にしていただきたい。
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