スティーヴン・キングも困っちゃってる、米国のピエロ騒動はいつ終わるのか。
米国サウスカロライナ州からはじまった不気味なピエロの目撃事件は、まだまだまったく終息せず、なんだったら全米的に広がりを見せていて、先が見えなくなってきているようである。
さらにはアメリカを飛び出して、なんと英国のロンドンでもピエロの目撃情報が出てきている始末である。
米国内ではこれまでに、「不気味なピエロが家に入ってきたよ!」という嘘の通報をしたり、無駄にピエロの扮装をして街を歩き回っていたとして、何人もの愉快犯(本気のやつもいたかもしれないが・・・)が警察に拘束されている。 そしてさらには、一部地域で実際にピエロの扮装をした何者かによって子供が怪我を負わされるという事件も出てきているらしい・・・。
このピエロ騒動の当初、かつて自身の作品『イット』にて、ペニーワイズという恐ろしいピエロを生み出したスティーヴン・キングは当然のようにインタビューを受けており、「ぼくだって、そんなピエロを目撃したらとんでもなく怖いよ、ただこのピエロ騒動もいずれは終りを迎えるさ。」と言いつつも、
“But it will come back, because under the right circumstances, clowns really can be terrifying,”
というマスター・オブ・ホラーらしいカッコよいコメントを口にしていた、つまり「けれど、ピエロは再びもどってくるよ・・・」と。
しかし最近になって、一向に終りを迎えないどころか勢いを増している状況を見て焦ってしまったのかどうか知らないが、自身のツイッターにこんなコメントを残している。
Hey, guys, time to cool the clown hysteria--most of em are good, cheer up the kiddies, make people laugh.
— Stephen King (@StephenKing) 2016年10月3日
つまり「そろそろ落ち着こうよ、みんな、ピエロのほとんどは、いいやつだからさ。」と言い出している、おいおい、このあいだ言ってたことと違うじゃんか・・・。
Stephen King (@StephenKing) | Twitter
まあそんなこんなで、この騒動は混迷を極めており、目撃情報が多発している地域の警察や学校なんかはテンヤワンヤなわけである。ちなみに来るハロウィンに向けて、ハロウィン商品を扱う店や製造元にとっては、それが幸なのか不幸なのか・・・、おそらく不気味なピエロのマスクやコスチュームは、今年公開されたロブ・ゾンビのピエロ映画『31』の影響や、それこそ作品の進展が発表されたリメイク版『イット』の効果などもあり、ずいぶんの売れ筋アイテムになるのではないかと予想される。
ちなみに『31』仕様の恐すぎるマスクはすでに製造されて売り出されているのでね・・・。
Halloween Masks, Scary Halloween Masks, Scary Halloween Costumes and Props | TRICK or TREAT STUDIOS
ただ実際には、このピエロ騒動こそ、不気味ピエログッズの人気に大いに火を付けると思うけれどね、ハロウィン当日はどんなピエロ地獄になるのだろう・・・。
とまあそんなわけで、 この不気味なピエロ騒動が日本にまでやって来たらなあと思うと、ちょっと恐いもの見たさがあるから期待しちゃう面もあるけど、実際に真夜中の道端でピエロのかっこした奴がボーッと立ってこっちを笑いながら見ていたら、相当怖いし、大小構わず失禁すると思うから、やっぱりイヤである。
ちなみに日本ではピエロのことを「道化」というけれど、その語源のひとつのに、かの戦国武将、斎藤道三の家臣で、奇妙な風態をもっていて人の笑いを誘った人物、道家某の名に由来するという説があるらしいよ、余談であるが。でもその話、ちょっと不気味。
月白貉