ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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夏の終わりに読んでおきたい、本当はまだある恐い話のまとめ。

ぼくはこの2016年の夏に、ふと思い立って数多くの怪談めいた物語を書き連ねてみた。

 

夏の終わりに読んでおきたい、本当はまだある恐い話のまとめ。

 

本当は『八月怪談』、あるいは『ネオ怪談』と題して八月中に毎日必ずひとつの怪しげな物語を創作しようと考えていた。

 

けれど途中からその括りはどうでもよくなり、毎日でもなくなり、それでもまあなんとかかんとか、けっこうな数の怪しげな物語を束ねてみた。

 

わりと読んでいただけたようなものもあったり、ほとんど読まれずに埋もれていたするものもあるのだが、まあ自らの振り返りも含めて、ここで幾つかその一部を、あまり読まれていなそうなものをメインとして、身勝手にピックアップしてご紹介してみようと思っている。

 

まあ言わば「もっと読んでほしい反省百物語」とでもしておこうか、百も書いてないけれど。

 

『午前0時なので、誰も読まないであろう、本当は怖い普通の階段の怪談。』

まずは「階段の怪談」という連作で、まだ完結しておらず途中でブツリと続きが途絶えているもの。都内のカラオケボックスで起こった不可解な出来事から始まる物語で、現在確か十六話くらいまであると思う。第零話を午前0時直前に投稿したので、以下の様なタイトルから始めている。当初は一話完結を予定していたが・・・。

 

 

『朔日 白い毛玉 - 八月怪談 -』

こちらは前述の『八月怪談』想定で、朔日(ついたち)として書きだした一番初めのもの。この後、八月怪談は確か四日目くらいまで書いている。わずか四日という体たらく・・・、なんとか三日坊主は避けられたようであるが。最初の話は、タイトルの通り怪しげな白い毛玉の話であり、その他にも八月怪談には七福神の話や病院での奇妙な話などがある。

 


ウィザードリィ連続殺人事件』

もう最近はまったくと言っていいほどやらなくなってしまったのだが、昔はなかなかのゲーマーだった。いちどゲームをやり過ぎて目から血を流したことさえある。その時は驚いて急いで眼科へ行ったのだが、「きみねえ、たぶん遊びすぎです。」とだけ言われて、大した処置もされずにトボトボ帰ってきた懐かしい思い出がある。ちなみにその眼科にいたひとりの看護婦さんがやけに可愛くて、しかもなぜか全く脈絡もなくぼくに話しかけてきて、さらになぜかその時、映画の「グレムリン」の話をした記憶がある。誘われているのかと思ってドキドキしながらグレムリンの話をしていると、横から割り込んできたジャイ子みたいな看護婦に邪魔をされて、恋の予感はアワと消えた。話が大幅にそれてしまったが、そんなゲーマー経験を活かして、何かゲームと絡めた怪しげな話を書いてみようと思ったのがこちらであるが、これも連作を想定していて二話分だけ書いて、途絶えている・・・、どうも飽きっぽい性分らしい。続きは頭には入っているのだが。

 

 

『カミサマトンボとアリジゴク』

これは個人的にはわりと好きなモノなのだが、おそらくはほとんど読まれずに埋もれている多くの話のひとつである。物語は神社の境内で遊ぶ姉妹の話で、ぼくが一連の怪しげな話のバックボーンというか、世界観として持っているものが、色濃く映し出されているものだと、個人的には思っている。ちなみに最近めっきりアリジゴクなるものを見かけなくなったが、それは大人になってしまったからだろうか・・・。

 


『夏休み前の小学校によくありがちな、赤マント的吸血鬼の話。』

怪談といえば学校と相場が決まっているかどうかは知らないが、王道の学校の怪談も書いてみたりしている。ぼくが小学生の頃には、学校の怪談といえば「赤マント」が全盛を誇っていた。実際に見た友だちや先生なんかも続出して、当時、赤マントではないが、実際に赤いちゃんちゃんこをきた老婆に追いかけられたことが原因で学校を辞めた若い女性の先生がいたっけ・・・。

 


『私が花火大会に行かなくなった理由』

人はそれぞれ様々な、そして奇妙な理由を抱えて生きている。簡単に言ってしまうとそんな風な、ある花火大会の夜の話である。どちらかといえば、純怪談に寄った話ではないだろうかと、ぼくは思っている。

 

 

『乗らなかったロープウェイと、登らなかった山の話。』

ぼくの祖父は登山を趣味にしていて、幼い頃はよく祖父に連れられて山に分け入ったことをぼんやりとではあるが覚えている。そういったおぼろげに残る記憶を頼りに、それを何かの形にしてみたいと思って書いたものである。

 

『座敷わらしが見える時間、その理論と実践。』

超有名なキャラクター座敷わらしちゃんをテーマにしたもの。高校生の頃だったと思うのだが、ぼくの通う高校の地下にある柔道場に座敷わらしが出るといって問題になっていたことがある。結局はどこぞの神社の神主さんを呼んできてお祓いをしたと言っていたが、座敷わらしを祓ってしまって大丈夫なのか・・・、とぼくは当時圧倒的に思っていた。その後、座敷わらしのいなくなったその高校が廃校に追いやられたかどうかは定かではない。

 


『ツキモンGO』

まだ熱も冷めやらぬとは思うが、時事ネタを取り込んでの、これはどちらかといえば怪談めいたものではないが、やや奇妙な話である。実はもうひとつ、ポケモンGOを題材とした『赤い体のコダックがいる場所 - ポケモンパンデミック -』という話も書いて一時とんでもないアクセスがあったのだが、内容に問題があったらしく、トピックから強制的に排除されて、ほぼお蔵入りのものとなった。タイトルを検索すれば、きっと見つかるハズさ!


ここで夏に書いたすべてをご紹介するのは、自分でも驚いたがちょっと数が多すぎたので・・・、あるいは無意識に書いているものもあるのかもしれないが、最後に現在進行形で書いている連作の物語をご紹介したい。

 

『人間が理解出来ることと出来ないこと、あるいは望む夢幻と望まない現実の話。』

これはこの一連の話の最新話であって、特にカテゴリーに分けたり第何話ということもタイトルには記していないのであるが、話の中にリンクが貼られている場合もあるし、あるキーワードなどで検索をかけてみれば、糸を辿って行けるのではないかと思う。これはまだまだ、続く予定の物語である、たぶん・・・。

 


まあ、そんなわけで、このウェブログの小説カテゴリーには、おそらくはまったく誰にも読まれていないような小さな物語が数多く、忘れ去られたガラクタ置き場のごとく散らばっているので、ご興味があれば、ぜひ読んでみていただけると、非常にうれしく思う次第である。

 

 

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月白貉