ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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はじめての日記を書いてみる。

ウェブログは日記みたいなものだというコンチキショウな先入観があり、夢現の日記霧にまみれた部分がやはりあるけれど、実際に日記を書いている場合は非常に少ない、いや日記など書いていないに等しい。そういったことにハタと気付き、日記を書いてみようと、化け物地味た闇が漂う真夜中に、ニッコでもニッカでもなく、ニッカポッカを履くわけでもなく、今日の日記を書こうと思い立つ、あっ、もはや昨日の日記であるが。

 

二十九日、雨、あるいは時々大雨。

 

前夜の深酒でウロウロする夜明けに、もうそろそろと言われて起こされて、おきて小便をして歯を磨きに磨いて、前日に書いたウェブログの記事のアクセス数を見ていると、もう朝食にしてもいいんかと聞かれて、嗚呼いいよと言って朝食を食べたのが午前七時ちょっと前。

 

ナスとトマトの味噌汁、目玉焼き、七色菜の炒めもの、ナスとキュウリのぬか漬け、白飯、飯をおかわりして黄身をのせて極楽へとすべる。

 

それから麦茶を飲みながら、民俗儀礼だとかカマキリだとかの話に思いを巡らす。

 


朝食の頃から雨が降っているが、ふと外を見るとにわかに青空が広がったので、着替えてジョギングに出る。一番遠くのコースを選んで走っていると大雨が降ってくる。ズブ濡れのコンコンチキで、急いで返ってくるが、やはりズブ濡れは変わらない。

 

水が滴るスポーツ着をビニール袋に入れて床に置き、真っ裸でトイレに入ると、数日前から家の中でウロウロしているアシダカグモが、チラチラとこちらを見ている。

 

昨日、その蜘蛛には名前をつけたから、急激に親近感がわいて、もはや同居人の域で、ちょっと話しかけたりする。

 

何も言わない。

 

夕暮れ時に未曾有の睡魔が襲ってきて、床に倒れて眠る。一時間眠る。

 

それから夕食の支度をはじめて、タイカレーと、パスタを使ったヤムウンセンと、タイ風あるいは台風オープンオムレツと、シシトウとナスと豚肉の炒めたやつを作る。

 

パン屋で安売りされていたカンパーニュを主食として、デコボコの夕食を済ます。

 

食後に、めったに食べないお菓子などを食べてみる、ジャンクなアルフォートくんだり。わりかし美味しい。

 

もう眠い、眠たい。

 

日記を終わる。

 

ニイタカヤマノボレ

 

嗚呼、これがわりかしに、日記だった。

 

おやすみ山。

 

 

 

月白貉