ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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放任スパイダー

家のベランダの蜘蛛の巣が急激に増加していて、その様子を眺めている数分の間にもさらに増加している。

 

ベランダに出た時に頭に引っかかったりしない範囲では放任している。

 

蝿やら蜂やらの羽虫がその蜘蛛の巣に山ほど捕らわれていて、まだ生きていたり、死んでいたり、体の半分が蜘蛛に喰われていたりする。その御蔭で、窓から入ってくる羽虫の数はだいぶ減っているんだろうと勝手に想像を膨らます。

 

夕暮れになると、蜘蛛の動きが活発になって何かしている。ちらっと横目で見るくらいなので何をしているのかは知らないけれど、なにか糸をはりなおしてる風だったり、端っこに移動してる風だったり、山に向かって歌を歌っている風だったりする。蜘蛛もいろいろあるのだろう。

 

ベランダに巣を張っている足の長いタイプの蜘蛛は、ビジュアル的にはあまり好みのものではないけれど、地蜘蛛のような小型でピョンピョン部屋に入ってくる蜘蛛は、よく見るとおもしろい造形をしていて、なかなかどうしてかわいらしい。

 

かと言ってゾンビの群れのようにゾロゾロ大量に部屋に入ってきても困るのだけれど、ダニとかゴキブリとかいった昆虫を捕食するらしいし、人にはあまり害はないと聞いたことがある。

 

まあ本来、害だ何だと言ってるのは、ただ人間の都合なだけなのだけれど。

 

一番の害は人間にほかならないのだから。

 

放任スパイダー

 

 

 

 

月白貉