ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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目白ブルースカイ

もう夜の6時なのに、空はまだ明るく青く。

 

ぼくはこの部屋から眺める空が好きだ。

 

この窓から眺める空が好きだ。

 

何度も写真や映像に、この感覚をおさめようとしたけれど、到底出来なかった。この感覚を知っているのは、ぼくと、おそらくはもうひとりだけ。

 

何の変哲もないものを、ただ何の変哲もなく素晴らしいと思うこと。

 

ぼくが見た空を、きみは知っているはず。誰も知らない空だってことを、知っているはずだよ。時々、雲に覆われ。時々、鳥が横切り、雪が降り。でもたいていは、青く突き抜ける空。

 

ぼくは、いまは、ずっとただそれだけを眺めて、息を詰まらせる。

 

詰まった息が吐き出せなくとも、空が青ければ、それでもいいと。

 

もう夜の6時15分なのに、いまだ空は、なお明るく青く。

 

目白ブルースカイ

 

 

 

 

月白貉