ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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空のものたち

空と空の間には、まだ人間には知られていない広大な場所があって、そこには小さなクラゲのような形をした生き物たちが暮らしているんだ。

 

By Nihon Dobutsu Gakkai; Tokyo Dobutsu Gakkai [No restrictions], via Wikimedia Commons

 

彼らは太古から生き続けているクラゲの進化した種族で、けれど彼らは人間よりもずっと謙虚で賢くて、暴力的で無知な人間たちとの関わりを絶対的に避けている。

 

最近は空にもたくさんの飛行機が飛びかっているし、空のもっと上には人工衛星が列をなして浮かんでいる。

 

彼らはそんな人間たちから身を隠すために、超低温の霧を発生させる機械で、自分たちの空間の周りに防壁をはっているんだ。その機械は、まだ人間が水中で暮らしていたはるか昔につくりだしたもの。

 

かつて人間と共存していたいくつかの種族は、人間の精神の衰退を憂いて、深海や大空にその住処をうつすんだよ。

 

そしてひそかに暮らしている。

 

 

 

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月白貉