ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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蛙神

きょうも朝からせっせと弁当を作り、日課の散歩へと向かう。

 

小生が毎日通う塚の頂上には、なにやら小さな石造りの祠のようなものがずんと佇んでいる。ちょうど巨大なにぎりめしのような容のその祠には、前面に青銅のような素材で作られた扉が付いており、その扉は封印の札のようなものと、これまた青銅のような鎖でがっちりと閉じられている。

 

数日前に近所の豆腐屋の女主人との世間話の中で、ふとその塚にある祠のことを尋ねてみると、

 

「あぁ・・、あのほこらけはぁ。あのほこらはさ、かえるがみさふうじこめてるでさは。」

 

しばし彼女の話に耳を傾けていると、塚にある祠のぼんやりとした輪郭が浮かび上がってくる。

 

なんでも小生の家の裏にある池には、「蛙神」という言い伝えがあるという。

 

大昔、池には蛙神と呼ばれる神様が住んでいた。

 

蛙神は風と雷を司る巨大な蛙のような風貌をした神様で、その池の主でもあった。しかしある日、この地に現れた二匹の化け物にその力を奪われ、あの祠に封印されてしまう。二匹の化け物は奪った力をそれぞれ分け合い、後に神にまでのし上がる。現在、「風神」そして「雷神」と呼ばれている二人の神がそれである。

 

「あのほこらさは、さわったらいけんど。かえるがみさはでてきっとったらさは、ふうじんとらいじんといくさになっちまうっさっは。」

 

さわりだけ聞いても、とても興味深い祠である。

 

すると小生が見つけたあのかえる草は、その言い伝えと何か関係があるやもしれぬ。

 

 

 

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月白貉