ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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杜撰の食堂

ちょっと前に、とあるお蕎麦屋さんでお昼を食べようとおもって入店すると、日替わり定食というメニューがあったので、

 

「きょうの日替わり定食はなんですか?」

 

とたずねたところ、

 

「きょうは蕎麦です。」

 

と少ない情報量で言われた。

 

蕎麦屋の日替わり定食が蕎麦。

 

まさか素蕎麦にライスが付いてくるんじゃなかろうな・・・と、暗雲立ちこめオヤオヤと思いつつも、まあ何かしら定食のようなセットなのだろうと思い、

 

「じゃあ日替わり定食で。」

 

と注文をすると、冷たいそばか温かいそばかを聞かれたので、温かいそばにしてみる。

 

しばし待つと日替わり定食が運ばれてくる。温かい素蕎麦にライス。申し訳程度に香の物と極小の豆腐がついている。

 

ゾッとする。

 

素蕎麦ライスじゃん・・・。

 

流石にそれは怠慢であろう。ただの素蕎麦を頼んで、サイドメニューのライスを付けるのとなんら変わりがない。値段はそれなりだが、そういう問題でもなかろう。

 

悪い予想が的中したときの地獄感ほど、地獄のようなものはない。

 

以前にも、とある担々麺の専門店にゆき、

 

「当店ではランチはセットしかございません。」

 

と仰々しく言われたので、なかなか高い値段のセットを注文したら、担々麺にライスがついてきただけだった。

 

ただライスがついてきただけだった。

 

当然そんな店だから、たいした味でもなかった。

 

店を出て開口一番、

 

「こんなみせにどとくるか〜っ。」

 

と大空に向かって叫んだのは、言うまでもない。

 

 

 

 

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月白貉