モノ言う異端者
いくらきれいごとを並べたってしかたがないさ。
現実に汚物にまみれた世界を、見て見ぬ振りをして、
「嗚呼、なんて美しい世界でしょう。」
と言いはる者がいるけれど、そんな者に誰かが救えるなんてぼくには残念ながら思えない。力が足らず汚物に埋もれて助けを求める人を救えない者に、世界を救うなんて言ってほしくはないし、到底救えはしないでしょうが。
黒板五郎が怒鳴っていたよ、
「こどもが、まだくってるとちゅうでしょうが!!」
そういうことなんだと思うよ。
救世主は、多くの盲目的な人々から見たら、暗黒の騎士なのだ。明なき漆黒の放浪者かもしれないし、あるいは腐臭漂う泥土の主かもしれない。
真の救世主に、光りあれ。
あるいは、自らがそうなれたらいいのだろうけれど、まだまだ暗黒の騎士にはほど遠い。
異端者を処罰すべからざるを論ず (中央大学人文科学研究所翻訳叢書)
- 作者: セバスティアンカステリヨン,中央大学人文科学研究所,中央大人文科学研究所=,フランスルネサンス研究チーム
- 出版社/メーカー: 中央大学出版部
- 発売日: 2014/02/27
- メディア: 単行本
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月白貉