ツルタケ(Amanita vaginata)- 松江城マッシュルームマップ -
松江城のとある場所には実にたくさんのきのこが生えていて、たぶんきのこ愛好家にはたまらない場所なのではないかと思う。
完全に食べられるきのこも発見したりする。アイタケというカサが緑色をしているきのこである。でも今回ハンティングするのはまた別のきのこ。
苔の海の中にたまごから孵ったようなきのこが生えている。なんともかわいらしいきのこである。
よく観察してみるとカサは灰色と茶色の間のような色で溝線がある。タマゴタケやキタマゴタケのような風貌だが、カサや柄の色が違う。
たぶん「ツルタケ」ではなかろうかと推測する。エイリアンのたまごをかわいくしたような雰囲気で、とてもキュートである。
ハラタケ目テングタケ科テングタケ属で、感じで書くと「鶴茸」。
「生食では有毒であるが火を通すことで食用となる」と書かれている文献もあるが、どうやら火を通しても中毒の危険ありな、有毒きのこちゃんである。
きのこに関しての毒か食かという判断は、参考にする文献によって正反対のことが書いてあるので注意が必要である。特に年代の古い文献に関しては、完全に毒のあるきのこも食用と書かれている。現在では完全に毒きのこと判定されているきのこが、昔は缶詰商品として市場に出回っていたことも多々あるようだ。
ちなみにツルタケは火を通しても胃腸系や神経系の中毒を引き起こす。さらに生食するとひどい溶血を起こす。はい、今回もよい子のみんなは3時のおやつにしたら駄目だよきのこである。
きのこは毎日観察しているとぐんぐん成長するのでとてもおもしろい。このツルタケも二日としないうちにカサが広がって美しく成長していた。
いや〜きのこってほんとうにおもしろいですね。ちょっと毒きのこでもいいから食べてみて、中毒症状を試してみたいような気もしちゃう。きのこに夢中である。それではまた次回お会いしましょう、キノコの中毒で死んでいなければ。
- 作者: 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄,保坂健太郎・細矢剛・長澤栄史,青木孝之・内田正宏・前川二太郎・吉見昭一・横山和正,伊沢正名・木原浩・菅原光二・水野仲彦
- 出版社/メーカー: 山と渓谷社
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- メディア: 大型本
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